自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

帰米

今日で、日本は、おしまい。私たちは、朝から、成田空港に向けて、出発です。夕方の飛行機にのります。実家を出るときに渡は、日本語で、みんなに

「じゃ~ね。さようなら、また会おうね」

と手をふりながら、挨拶をして、母や姉には、hugをして、家を後にしました。

父がホームまで送ってくれて、そこでも

「じゃあね。さようなら、トータン」

としっかりあいさつし、(我が家では、おじーちゃんをトータンと香穂がよび、それから、とーたんと呼ばれている。)実家を後にしました。

空港まで無事につき、サンフランシスコ行きの飛行機にのりました。飛行機はとても穏やかに飛び、渡は、上機嫌。ところが、あと30分で、サンフランシスコというところで、大揺れが始まりました。そうすると機内放送で、

「客室乗務員も着席します。皆様、ベルトをしっかりお締めください」焦った放送が流れた。

こういうときに焦った声で放送しないでもらいたい。大揺れにゆれる飛行機に赤ちゃんや、小さい子供は泣き出し、大人は、機体が下がるたびに、うぉ~1という声を出しています。日本で日本語をしっかり覚えた渡は、はっきりとした声で、

「あぁ。落ちちゃう。落ちちゃう。」

の声にまわりは、し~~ん・・。勘弁してよ、渡。と思いながら、私は、頭の中で、

<パスポートと、保険証は、今、足元のカバンにあるな。あまりに急降下したら、子供たちの着ている服のジッパーつきのポケットに入れよう。万が一のこどがあっても、それで身元がすぐにわかって、空港に来ているパパに、引きあわせてくれるだろう。>

と思ったほどでした。

そんななか、無事着陸したら、まわりのこどもたちや大人たちは、酔いまくり。すごい世界になっていました。我が家は、乗り物につよいので、酔いはしなかったけれど、香穂も

「少し気分が悪い」

というので、まわりを見ないように降りなさいと指示して、税関をとおって、無事に帰米。

空港には、パパが御迎えに来てくれていたので、機内でのことを話すと爆笑された。地球を何十周もまわるくらい出張で飛行機を使っている彼は(たぶん、、自宅にいる時間より機内にいる時間のほうが多いかも)

「そんなこと、飛行機のっていたら、よくあることだよ。おおげさだな」

と言われてしまった。

気を取り直して、帰宅しようとしたら、帰る道が、2種類あるので、パパからの提案で、

緑の多い高速道路をとおって帰ろうということになりました。

緑の多い高速道路の道は、5車線で幅も広いので、運転しやすいし、子供たちも疲れたので、そうしようとなりました。緑の中へはいってゆくと・・。なんと大木が何本もおれて、1車線をふさいでいます。消防車やパトカーがアチコチに・・。

私は、車高の高い車に乗っているので、嵐の風でハンドルが取られ、ゆれるゆれる。

パパも

「あっ、。これじゃ飛行機は本当にゆれたな」

と言われました。

なんとこのあたりは、記録的な嵐と大雨でした。すごいお天気の元旦です。