自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

シンシアとの出会い

渡は、サンタクララ郡が運営する自閉症のプログラムにはいっています。

このプログラムは、小学校に通う子供は、幼稚園~2年のクラスと、小学3年~5年

にわかれます。現在4年生(1学年遅らせているので)渡は2年生の時に、クラスが終わるので、ほかの学校にあるクラスをみにゆきました。

シンシアのクラスを見学して、一番におもったことは、どの子供もお行儀のいい子供ばかりで、うちの渡には、レベルが高すぎるのでは、ないか?ということです。

うちの香穂のクラスよりも、8人の子供とも、とてもお行儀いい子ばかりなのです。

本当に驚いた。これは、高機能の自閉症ばかりが、あつまっているんだ・・・と思っていました。

なので、

「渡は無理かも」

と思ってお話したら、Welcomeだというのです。

大丈夫かな?落ちこぼれるのではないか?と思ったので、ほかのクラスもウェイティングリストをかけることを条件に、このクラスへの入学を決めました。見学は何度もいきましたが、いくたびに思ったことは、なんか、このクラスに足を踏み入れると、まるで実家に帰ったような心地よさがただよっているのが特徴でした。

一回入ると、出るのが嫌になる雰囲気です。ずっとここにいたいと思う雰囲気。

シンシアは、とても明るく、いつもニコニコというよりゲラゲラ笑って、最初は、

「この先生、なにが、こんなにおもしろいのだろう?」

と思うほどでしたが、これが子供にすばらしい効果をもたらしていることがわかりました。

自閉症の子供とずっと笑顔で接するというのは、自閉症を知り尽くし、技術を得て、あとは、心と体で接しないと無理なことです。シンシアも子供を怒る時は、しっかり怒ります。

この出会いは、私と渡の一生をかえるくらいのインパクトのあるものでした。