自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

渡が表彰される

学年末の最後。渡の大学で表彰式が行われました。渡、盛り上がる、盛り上がる。

今年はプライベートな面でも、勉強の面でも相当のびました。渡は、3つの賞をいただきました。頂いた表彰状。パーティ会場の決められたスペースのテーブルでは全部をひろげられませんでしたが、頂いた賞は3つです。すごーー。

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大学に通い始めた当初は迷子になり、バスも乗れず、授業の開始時間も全くわからなかったことなども暴露していただきました。母としては、IEPメンバー20人近くを説得し、渡が学びたいという大学数学を学ばせるために奔走した日々を終え、入学した大学。入学早々、迷子になるは、読めたはずの時計はわかってないは、(←余に可愛い子がおおかったので、わざと読まなかったという声もある)でもう駄目かと思った日々でした。

なので、Voice4uをつかってバスや時間を自分で把握して、今は無遅刻で通っていること、大学数学などは完了し、GPAも4.0だったことなど、話して頂きました。障害がある学生の中で、「一人でバスにのって大学にいくということ。」普通の人からみれば、こんな簡単なことに一番時間がかかった学生だったそうです。けど、渡にとっては毎日が、南極捜査隊の気分だったでしょう。八甲田山だったかも。

本当に、よく見てくださっています。学力の伸びは今までで一番かもです。よかったねー。


お姉ちゃんが高校の時に、4個の賞をもらったのが我が家では最高の事でしたので、それはこちら→娘の表彰式

これでもう我が家で表彰状なぞというものはみることがないだろうと娘と涙ぐみながら写真をとったのを覚えています。舞台芸術にいけば、表彰状は、舞台全体が頂くものですから。

彼女が高校の頃は渡の容赦ない妨害と戦いながら、宿題していましたし。あの頃を思い出すと母としては。「申し訳なかったなぁ。よくぞ、あの環境で、表彰状をとったなぁ」と。二度と我が家にやってこないはずの表彰状が3個もやってきた。凄すぎる…。

お姉ちゃん、抜かれるかも。危うしです。けど、よくここまでやってきたと思います。

口頭言語はあいかわらず話せるわけでもなく。小さい時から特に

「わたちゃんは、大変」と皆さんから言われ続けておりました。そうやって渡の大変さを理解してくださっている方々が、助けて下さって育った子供でした。小さい事は障がい者のイベントでも、みんなひとりづつ介護がつくのに、渡は3人ついていただきました。それでも脱走し、いなくなります。3人の 監視の目をくぐり抜けて脱走する渡るっていったい….。

私は、もう昔の事が走馬灯のように思い出されてるのに、渡は席をたちあがって落ち着かない。(←可愛い子をみつけた模様。お友達になりたいらしい)お姉ちゃんが落ち着かすために絵を書いてくれました。f:id:kuboyumi:20140603194857j:image

トーマスかよ。と思いますが、それでもお姉ちゃんが描いてくれた絵には、釘付けになる渡。全ての表彰状を授与されから、息子は突然立上がり、かわいい女の子に自分の表彰状に書かれた名前をみせて、「僕の名前は渡なんだけど、あなたは?」と聞いています。... これって....ナンパじゃん!!

相手の女の子が、「○○っていうのよろしくね。」といわれたら、もう満遍の笑み。すごいなーどこまででも可愛い子をみつけて、表彰式までつかって声掛けるってなかなかすごいです。母は感動に震えるまもなく、表彰式を後にしました。とりあえず。よかったねぇ。