自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

開発リーダー家を買う

ついに開発リーダーが家を買いました。おめでとう!実はリーダーは数年前から家に興味があったみたいで、いろいろOpen house(販売物件の中を誰でも見える。週末に多い。)などを見ていた模様。実際に買うと決めたのは、今年の2月あたり。私は前から

シリコンバレーに前回のようなバブルが来たら確実に独身が住める家が底をつき、賃貸費が驚くほどあがる。

と言っておりました。これは過去10年程前に見た事があるからです。この頃は、通勤に車で1時間半かけるって言う人も結構いましたよねぇ。

日常生活でもシリコンバレーのバブルの兆候は解ります。

1.ホテル代金があがる。1年前には1泊100ドル切ってたホテルがどんどん上がり、最近は250ドルになったりしております。

2.道が混み始める

3.レストランが混み始める。

などです。非常に生活じみたことですが、こういうところから、なんとなく気配は現れます。


開発リーダーはとにかく無駄が嫌いなので、住んでいた家もほとんど家具もなく、がらーんとしておりました。テレビも見ないのでない。ソファーもうたた寝して風邪を引いた事が大学時代に数回あったので家には置いてない。究極は桂離宮のように、何もない家、見た目には物が少ない家を目指しているようです。中崎たつやの「もたない男」の様になってしまわないかと心配していた私。(下記のリンクの「もたない男」をクリックしてAmazonの中身を見るでどんな部屋か見れます。)

もたない男

もたない男

無駄が嫌いなリーダーのPG&E(電気&ガスの会社)の支払い金額は、月に9ドルほどもあるとか。ありえん。我が家は多い時は$300~$400するんですが...。PG&Eでは、希望の顧客にレポートを月々出していて、使う電気&ガス料金が家族の構成を鑑みながら、すっごく安いとGreat!、普通に安いとGood!などの評価がでて、いかに電気代をセーブするか?の指南書が添付され送付されてきます。9ドルのリーダーはもちろん毎回"Great!"の評価

(+さらにそれ以上に節約するPG&Eのアドバイスもレポートに書いてあるそう。けど、シリコンバレーにリーダーがたくさんいたら、PG&Eは倒産に追い込まれると思う。

私がすごー!とびっくりしていると、冬場はさすがに暖房を使うので、ひと月30ドルになったそう。それでも私には

「家で炭火を使ってるの?ご飯も薪で炊くの?」

と聞きたくなるくらい脅威の金額なのです。

PG&Eの評価がGreat!からGood!に変わった。リーダーは、

「なんでだろうなー。30ドルでも少ないと思うんだけどなー。Greatじゃないんだ。一人暮らしの平均電気&ガス代は約70ドル/月だしな。30ドルでもGreatのはずなんだよなー。GoodのとGreatの条件と境目がいくらか知りたい。」

といって、嬉しそうに節電の工夫をしたりして境目の数値を探しをおりました。彼にとってはこういうのも遊びの一つなのでしょう。まー、起きてる間はほとんど会社で働いているっていうのもあるのでしょうが...。

なんだかんだで、無駄が嫌いなリーダーですので、スタートアップの会社ではお給料も高くないのに、少しづつお金をため始めていた模様。無駄使いをしないというか、使う暇もないようなので、たまったというのが正しいのかも。

幸いにもグリーンカードが認可されて、リーダーがインターネットでも家をいろいろ見始めたら不動産屋から連絡があり本格的に探し始めた。けど、安くなったとはいえ、シリコンバレーコンドミニアムやタウンハウスは、東京の1軒屋より高いのでは?という感じの値段です。アメリカ内でもすごく高いエリアです。

家を買うって大変です。5, 6ヶ月ほど探しまくっておりました。さらに「妥協はしない」理系の人ですから。家を見るときは、やはり1人でノコノコでかけて見学すると、売る側の不動産屋がうるさく話しかけてくることもあるので、計算などをしたいリーダーはこれが邪魔だったりする訳です。そんなこんなで、娘もOpen Houseの見学に誘われて、「私も家興味あるし」とついて行ったりしておりました。そうすると娘はよく話すので、相手の不動産屋と話してる間、リーダーはいろいろサイズを計ったり、床の上にゴルフボールをおいて、傾きを計ったりとか、ゆっくり見たりできる様でした。結局購入した家はリーダーらしく、天井が驚くほど高い家。たしかにリーダーの頭の上にすぐ天井っていうのもなんとなくイメージとして違う。頭脳労働者ですから(笑)

この家のインスペクションの手続き (家に欠陥がないかどうかの検査) の時に

「一緒に来ますか?」

というお誘いをうけたので娘も私も興味津々で参加。一通りの説明が終わり、

「質問は?」

聞かれました。私は、とりあえず隣人とのおつきあいを心配します。

「近所の人はどういう人が多いんですか?夜は静かですか?子供が多い家はありますか?」

というのが一番にでてくるのですが、リーダーの質問は私の想像を絶した。

ここに入ってくる時に自動で開くゲートがありますよね? あれは車の金属に反応するんですか? 僕が一人でゲート前に立っても反応しなかったので。。。

だった。

そんなことどうだっていいじゃん!

と思うのですが、リーダーは純粋に不思議に思ったらしい。すると売る側の不動産屋も理系だったらしく、ニタッとうれしそうに笑って

あれは重さ。重力よ。F = mg。

との回答。なんでこんな話してるんだか。出る時に自動で開くんだから、なんでもいいじゃん!

けど、このリーダーが選んだ家。ベットルームのひとつが完全にオフィスになっています。家でも会社でも働けるということですね。家がオフィスのようになっているっていうのもなんか違う気がするけど、まー桂離宮もどきにならずによかった。さらにソファーも前の方のご好意で置いて行ってくれたので、買わなくてもよかったそうです。もたない男の家よりは物がある感じになるでしょう。やっぱどこまでも理系の人です。

結局、親族からなどの借金もなく頭金も無事にコツコツと自分で作ったリーダー。すごいなぁ。さて、ローンの返済が大変ですが、その分、仕事も乗って来た。健康には、気をつけてしっかりお仕事してください!

#リーダーの家を買うの詳しい理系の話はこちら→理系の視点