ロンドンオリンピックは、ちらちらとインターネットで見ている私。マイケル・フェルプスについては私のブログにもあげている。このリンクにあるインタビューのように、彼のお母さんは、決して障害を克服したとは言っていない。
彼はADHDなのだけど、この前回の金メダルの時にADHDを克服し、金メダルを取ったと言うふうに書いているマスコミもあったけど、私には、違和感。
彼はまだADHDな訳だし、克服したワケじゃなく、上手にADHDとつきあっているのだと思う。克服を辞書で調べるとこう出る。
「克服」「超克」は、困難や重い病気などに対して、努力をして闘い、それにうちかつこと。
障害に打ち勝つってなにかちがう。障害と上手につきあうんだと思う。ご本人が「ADHDに勝った!」と思っているとは思えないし、ADHDと毎日戦ってる訳じゃない。彼は水泳で戦っているワケで。そのいい例の一つが、彼は泳ぐ寸前まで音楽を聞いている。たぶん、動いてしまう体を押さえるために編み出した方法と思う。
そんな彼が2008年の北京から戦ったと言われている自分の課題はモチベーション。8冠という偉業をなした彼はロンドンにむけてのモチベーションの持ち方に随分苦労したそうです。
これってすべての人間に対して大事なことだと思います。障害があってもなくてもみんなからほめられて感謝されれば、モチベーションもあがってくるというもの。けど、周りが駄目だとかできないと言えば、子供は伸びないだろうと思う。
マイケル・フェルプスのお母さんに
ほとんどの先生が
「マイケルは、全てに対して、集中できない。」
言うのに対し、
「それは、わかりました。で、あなたは、集中しないマイケルに何をしてくださいましたか?」
これ、大事だと思いました。そうなんです。障がいがある子供に、できないと指摘するのは、誰だってできること。大人がしないといけないことは、その子がのびるために何をしたか?だと思います。
まずは周りの大人が子供にモチベーションを持たせることを考える、これは大事。金メダルなんていうことじゃなくてもちょっとお母さんの荷物をもってくれた。それが1秒して投げてしまったら、今度は3秒。それでとにかくありがとうとほめているっていうのもいいんじゃないか?と思う。ほめ続ければ、障がいのある子供だってほめられてる事がわかります。
だって、11歳の時水泳をやっていること自体が何をしているのか?があまり理解できなかったマイケルが金メダルに取るまでに至った。たぶん、小さな褒め言葉の積み重ねと努力が金メダルにたどりついたと思う。
お手伝いしてくれていることが仕事につながるかもしれないし、子供の生きる楽しみになるかもしれない。子供のいいところをいっぱい見つけられる大人になりたいなと思う私でした。いいところを周りの大人がみつけることができれば、それこそオリンピックの観客席のチケットを手にしたようなもの。
子供って、人生自体がオリンピックのようなもの。オリンピックを支えて応援し、観戦できます。
子供のいいところをどんどんのばせる大人になりたいとつくづく思う私です。