自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

かっこいいヘタレ

渡の卒業アルバム用の写真を取りに行きました。来年6月に使うものなのですが、夏休みに撮影するのがうちの学区の慣例のよう。

アポイントメントを取り、指定されたフォトスタジオに向いました。

日本のように制服ではないので、正装になります。香穂も私も正装した渡をみてちょっと感動。最近は、結構気が弱く、好きな女の子に嫌われるというとすぐにパニックになるヘタレ青年。人が悲しんでいるとすごく気にやんでおちこんだりもします。お姉ちゃんが大学にいくとどっぷり落ち込んだりもし、たしかにヘタレです。最近は私が重い荷物を持っていたら、すぐに助けてくれたりする優しい一面を見せたりもしますが・・。

香穂が撮影を待っている間、iPhoneでとったら。

「あっ、かっこいいヘタレが撮れた」と言っていました。それがこの写真。

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自閉症の症状と戦った17年。香穂と私は戦友のようになっています。ほんとに、今日の私たちは、何も言わなくても、

「渡、よく育ったよね。こういう写真が撮れる年齢になったんだね。渡も私たちもみんなでがんばったよね。」

とお互いでわかっています。香穂がいう「かっこいいヘタレ」って、戦った私たちから贈れるとっても素敵な言葉だなと思いました。ヘタレるのは、感情が入る、落ち込むっていう気持ちがあるからできること。

ヘタレるのも、気持ちがある人間に渡が育ったからこそ。自閉症は感情がわからない障害といわれますが、私たちは違うと思う。私たちが悲しむと渡は私達が悲しんでいることは、よくわかっています。詳細が見えないだけなのです。けどそんなことは、説明すればいいこと。ゆっくり理解すればいいことだと思う。だけど、悲しいという感情は説明してでてくるものではないんだよね。ゆっくり理解すればいいじゃない?人生に制限速度はないよ。渡が好きな速度で歩めばいいよ。だって渡の大事な人生だもん。

かっこよかったよ。渡。

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あと1年高校でがんばろうね!私たちも応援するよ。