自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

時代設定の難しさとすごい本

香穂に1冊の本をプレゼントしました。考証要集。

どういうものか?というと、時代劇などで設定が間違っていることがあってはいけないので、その時代にあった設定で、ドラマが作られているか?という確認をするものという感じです。

娘は舞台芸術を大学で学んでいる時に、授業でみっちりとアメリカの歴史を絡めた時代設定は叩き込まれます。ところが、「そーいえば、香穂は日本の時代設定のことを学んでないなー。」と思ったのです。そういう時代設定を確認する本ですね。

たとえば、江戸時代の設定で、

私たちは家族ですから。

というセリフ。おかしいということが書いてあったりします。

家族が身内(ファミリー)の意味で定着するのは、明治以降。江戸時代の設定で、私たちは家族ですから.....とは、言えず、「一家」「身内」「親族」などといいかえないといけないということとか。

私はこの本を日本のラジオの放送で知ったのだけど、そこで言われていたのは、時代劇になどでたまに出てくる、

越後屋、お前も一巻の終わりよなぁ。

というせりふ。一巻の終わりの「一巻」は、無声映画時代の映画のフィルムの巻、「一巻」のことを指す言葉で、江戸時代にこのセリフを言うのはおかしいとのこと。

他にもいろいろあるのですが、それは、この本を読んでからのお楽しみということで。

これを読んでいて思い出したのは、ドラマ「龍馬伝」(だったと思う)を香穂と見ていた時の話。

別に福山雅治が今日、結婚報告をしたという話をしていたわけでなく(笑)、数年前に香穂と龍馬伝を見ていた時の話です。黒船来航の時にペリーがもちろん出てきますが、その時にペリーの真剣な交渉や作戦などを語る姿をみて、娘が大爆笑をした。私は、

「全く笑う部分でもないし、訳もおかしいとは感じなかった」のだけど、アメリカで生まれ育つ娘が見たらなんか、おかしかったのだろうと思い、聞いてみた。

え?今、なんか訳が、おかしかった?

と聞くと、

いやー、これ笑える。このペリーさぁ。ロードアイランド州出身のはずだよ。東海岸のほうで長く育ってるはずなんだよね。この役者さん、思いっきり、カリフォルニア訛りなんですけど...。

たしかに西と東の英語の訛りは結構あります。よーするに、時代劇で、西郷隆盛の役をやってる人が、突然、津軽弁や横浜弁で話したら、私たちは違和感を感じるはずで...。それでおかしかったらしい。

さすがにこの考証要証には、カリフォルニア訛りに注意とはでてきませんが、読んでて、久しぶりに引き込まれたので、ちょっとブログにあげてみました。