自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

IEP下打ち合わせ(Pre-IEP) 大人が見る映画とは。

IEPの下打ち合わせでございます。人生最後のIEPかとおもいきや、卒業前にもまたしてくださるそうです。すごいわー。少しづつ、渡が好きなことができそうな将来が描けてきています。下打ち合わせですので、生活&仕事の担任の先生といろいろな話ができました。

セクシャルな面でのトラブルなども話していただき、渡はまったくそういう気がないのに、やはり成人男性になるので、渡はその気がなくても、周りはやらしい目で見てしまうこともあるという話もでました。

たとえば、放課後の活動についても話してくださいました。渡はいまだに機関車トーマスが好きです。なので、子供がみるものでなく年齢にあったものを見るように、みんなで観に行く映画を選ぶという渡の役目を与えてくださっています。子供が見る映画を選べば、みんなが来なかったり文句を言われたりするので、それは子供向けとわかるでしょうという先生の配慮です。担当の先生方がすぐに「それは幼児向けよね。誰もこないよ。」と、指摘するのではなく、お友達通しの社会のつながりの中でいろいろな体験をしながら覚えることをしてくださっています。ありがたい。

そんなある日、高機能で普通に会話する男の子(仮にMくん)が、次に見る映画を知りたくて渡に聞きに来たそう。その時の会話。

M君: 渡、次の映画、何を見に行くことにしたの?

渡:考えてる。けど、僕たちは、大人だからアダルトムービーを見ないといけない。

M君: そうだね、僕たちはもう大人なんだから、アダルトムービーを観に行かないといけない。

そのまま会話はおわり、Mくんは帰宅してからお母さんに、話しちゃったそうだ。

渡が映画を観に行くことを企画してるのだけど、渡が僕たちはもう大人だから、「アダルトムービーを見ないといけない。」と言っていた。ぼくもそう思う。

と言ったもんだから、大騒ぎ。Mくんのお母さんはすごくしっかりされているので、先生に電話がかかってきて、

子供たちがよろしくないものを見に行こうとしている。危険じゃないのか?

という話らしい。先生が丁寧に「渡は、5歳児向けの映画を選んでしまうので、それは子供向けだといったら、彼なりに考えて、子供の逆は大人だから、アダルトムービーだといっただけだ。」と説明してくださったもよう。

冷や汗ものの母です。

けど、このアダルトムービーという言葉、いくら注意してもなおらない...。困ったわー。

こんな話もありますが、ほかは真面目に仕事の話などもして問題行動の部分も今年は少しづつ減らしていき、就職の準備をする話でした。たとえば、W-2 Formの申請(こちらから雇用者にお願いする)や、社員のベネフットの単語を理解して申し込みとするとか、給料支払いのセットアップの書類をかくとか。こういうのは日本だと働くことが決まったら、人事が普通にやってくれますが、アメリカはまだまだ。

働くって大変と思った今日でした。けど、前向きな課題が決まって、本番のIEPでもうまくいきそうな気配。ほっとしたら。どっと疲れがでてきた今日でした。