自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

IEPのフォローアップ

本日渡のIEPがありました。なんか3ヶ月ごとに行っている私。新しい学校なので、話すことが満載です。

アカデミック面での渡では、少し注意しなくては、いけないことが多々ありますが、それ以外は、ほとんどのパートで伸びが見られます。

思春期に入り、ホルモンバランスの関係もあり、

なかなか難しい時期です。さらに、この冬の寒い時期は、渡は喘息が重く出るので、とにかく毎年いつも不機嫌・・。ところが今年は調子がいい。けど、今後の3月下旬から春がピークなので、注意が必要だということをIEPメンバーで確認しました。


先生達も渡の扱いにも慣れ、エンジン全開です。

最近は、語彙も増えたせいもあり、映画の一部分を覚えてしまって、関係ない場所でずっと話し続けるということがあり、困ったなと思っておりました。

けど、先生達はすごかった。このことは、すでに気がついていて、対処されていました。

この話し続けるというのを、スピーチセラピストとソーシャルスキル(社会性)のセラピストが団結して、なんと台本にしてしまっています。

渡は、最近よくやるのが、リトルマーメイドのストーリーを話します。そこを捉えて、

渡に

「今誰のパーツをはなしているのか?」

を紙に書かせて、ゆきます。

セバスチャン、フランダー、トリントン王等々の名前を紙に書いてゆきます。

今どこを話しているのか?渡に指し示さし、

”怒っているのか?悲しんでいるのか?そのときの行動はどうなのか?”

というのを全て書き込むと、なんと台本が出来上がります。これは、すごい。私は親でも死んでもできない。すっごい大変。

書き留めるからゆっくり話してとかは、なかなか大変です。



この効果は、渡は

「怒っている。楽しんでいる。悲しんでいる」

は理解できていても、微妙なものが、つかめないので、もっと複雑な感情用語を増やしてゆきます。

それに、会話は順番に行うっていうルールや、言語と行動が同じく行われること、台本の読み書き、

等々学ぶこと満載です。




もう感動した私は、

「渡が、将来、アカデミー賞脚本賞をもらって、舞台にたったら、絶対に”C先生ありがとう。”って言わせるね。」

って言ったら、C先生大笑いして喜んで、

「これはR先生も一緒にやってるので、R先生の名前も言わないと」

とR先生も大笑い。

こういうことが冗談で言え、笑えて、話せるIEPって本来の姿だと思う。

夢をもつのは、いいことだし、別にこれでマジで多大な期待を抱いている訳じゃない。

子育てって、小さいときに「この子は、大統領になるかもね。」とか、「末は女優か」なんて良く笑って言いますが、障害児の場合、それが少ないと思う。けど、こうやって、言えることもあるというのは、嬉しいことです。



あとこちらからのリクエストは全てうけいれてもらい、早速明日から実行される模様です。

今回の最後の大きな問題は香穂のこと。

香穂が9月から大学で家をでてゆくので、その事についても詳しく話しがなされて、姉弟の絆が強いというか強すぎるくらいの2人なので、渡には、喪失感があるので、それに対しては、

1。ソーシャルストーリで大人になったら大学にゆき、それは永遠の別れではないことを教える。

2。現在担任の先生が、産休でいなく、6月には、帰ってくるので、それに絡めていなくなってももどってくることも教える

3。EMAILの送信、ファイルの保存、アタッチメント等々の勉強をしているので、香穂にもそういうことで連絡がとれることを教える

4。渡も将来は、いつかは、家を出てゆくことも教えてゆく

上記のことを5月末から行ってくれることになりました。

他のことも数えくれないくらいどんどんあげてゆき、ほとんど解決。

トランジションのことは、5月に再度話し合うことになりました。

すごいな。

IEPが終わったら、私と渡は、costcoに明日のCountyのプログラムのPTA会の買い出しです。

夜は、渡のセンサリーの訓練かねて、渡の大人のBuddyとビール屋さんへ。レストランになっているので、ご飯を一緒に頂きました。車を運転していただけるというので、私はビールを頂くことに。

ビール屋のビールは、やっぱおいしい。

IEPの打ち上げをかねての飲み会は元気が出ます。

さて、明日はPTA会です。