自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

渡の努力が実った日

渡は、1年以上前から、

"Baby Bird"(赤ちゃん鳥)

"Nest"(巣)

"Mother Bird"(母鳥)

などと言いながら、外の椅子の上に小枝などを集めて、巣を作って、そこへ冷蔵庫の卵を持ってきて、置いてみたり、ペットショップで巣箱を買ってきて家の外に吊り下げて見たりと、どうしても我が家の中にとりが巣を作ってほしいというのを訴えておりました。これはいいチャンスだと思い、私はエサ箱を買ってきて、そこにエサがなくなったら、入れるというのを渡に教えました。

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              渡が餌をいれてる餌箱

実は、我が家には、猫がいるので、鳥は飼えないので、自然界の鳥が我が家に巣を作ってくれるのがいいのですが、猫がいる家には、なかなか巣を作ってくれません。渡は、約1年間エサを入れ替え続けて、鳥が巣を作るのを待っていました。

ところが、数日前から、なんか、甲高い小さい複数の音が聞こえるので、家のどこで、この音がするのか?と、渡がお風呂に入っている間に、家の庭を探しました。すると、台所の窓の前の木のところから聞こえます。見に行くと、なんと生まれたばかりの雛が必死で鳴いています。

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渡の努力が実って、やっと鳥が、我が家の庭に巣を作ってくれました。香穂にも教えて、見せると香穂も渡の努力が実ったことを知り、興奮気味で、お風呂の渡に

「渡!鳥が巣をつくったよ!」

と、英語でいうと、渡が、全裸の泡だらけで、走ってお風呂から出てきてしまった。香穂に怒られて、お風呂に舞い戻り、バスローブを着て、出てきて、椅子にのり、巣をみて、万遍の笑み。私は、

「小鳥には、決して触れてはいけないこと。ずっと表に渡が立っていると、母鳥がエサをあげれないこと。」

などを伝えました。満足した渡は、お風呂に帰って行きました。

鳥の名前は、Northern Mockingbirdといいます。

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こういう鳥です。

母鳥は、生きたエサを与えるために、このように必死でエサを運んでいます。

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よかったね、渡。1年の努力が実った日でした。