自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

卒業式

香穂の卒業式が終わりました。うちは西海岸に住んでいるせいか、結構くだけた卒業式で、お式自体は、外でやりました。ほとんどの女の子は、肩を見せるドレスをきて、ひな壇に並び、

成績の順番に名前が呼ばれてゆきます。最後に呼ばれるほど、成績がいいようで。。中には、卒業式に出れない子供も結構いるらしく、よく学内でみかけた子供の顔がみえなかったりしました。成績のせいで欠席・・・というのことのようです。シビアな世界です。

ただ楽しめたのは、卒業生が先生に名前を呼ばれたら、その子供が立つのだけれど、その瞬間に両親、兄弟、親族などが、叫ぶのです。「きゃ~!○○~!」みたいな声で。

これはいい!と思った私。式が始まったころから、いい子で座っていた渡に

「叫んでいいから。とにかく、まわりが叫んだら、渡も思いっきり叫びなさい」と言い渡しました。渡は半信半疑。

「叫んでいい。」

なんて自分の人生であまり言われたことがないからでしょう。名前が一人一人よばれるごとに、渡は、「きゃ~!」

と叫んでいました。親族が私しか参列していない香穂は、し~~ん・・となりそうで、かわいそうだなとおもってましたので、「うふふ。。これで香穂の名前が呼ばれた時は、渡が叫んでくれるから、寂しくなくていいわ」

と安心していました。やっと香穂の順番がきて

「よし!渡、叫べ!!!」と勢いついていた私。先生が、

「かほ、久保」と名前を呼んだ瞬間、隣の渡がし~~ん・・・・。なんと渡、香穂が呼ばれた瞬間、拍手していました。やはり叫ぶのは悪いことだという頭があるらしく、姉には敬意をはらって、拍手でした。ちょっと拍子ぬけしたけど、一生懸命、香穂をみながら、手をたたいてる渡をみると、それなりに成長してるなぁ・・・と思いました。姉弟も結構いいねぇ・・。