自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

いろいろ思い出したこと

ちょっと、思い出したので、長いですが、記録しておきます。
私事ですが、1月23日(土曜日)母が亡くなりました。長い闘病生活を終えて、無事に虹の橋を渡りました。寂しいという気持ちよりも、今は、よく頑張ったなーという思いの方が強いです。私の母ですので(私のことをご存知の方は、想像しやすいと思いますが)わりとよくかっ飛ぶ行動をしておりました。
私が高校の時は、学校では原付バイクの免許の取得は禁止されておりました。けどクラスメイトで家庭の事情で、免許取得を許された子がいて、その子がうちの家にバイクで遊びにきたら、その子のバイクの鍵を取り上げて、バイクに乗って無免許で公道を走り、「バイクっておもしろいなぁ」と言い放ちました。母ごめん。もう時効だろうから書いてみた。母は、しばらくしたら、自分で勉強して原付バイクの免許を取得してました。
けど母は自転車も上手にのれないくらいの運動神経ゼロなので、家族中で反対し、バイクの購入は諦めてもらいました。
私が中学の時は、学校の近くにゲーセンがあり、そこに行動のあまり良くない生徒が集まってしまうというので、学校規則で中学生はゲーセンに出入り禁止にしようということがPTA会で可決されそうになりました。母は、
「ゲーセンってそんなに悪いところなん?何が悪いの??」と私に聞くのですが、私はゲームは興味もないので、行ったこともなく、
「さぁ....」ってこたえたら、私は制服のまま学校の帰りに、母にゲーセンに連れて行かれました。ビビった私は、
「いやぁ。お母さん。ここは制服で来るところじゃないし、私、ここにいるの嫌だな」と抵抗したものの、
「あんた、お母さんが行きたいって言うてんねんから、付き合いやぁ。ほんまノリの悪い子やなぁ」と、無理やりゲームをやらされて、もちろん母もゲームをし、
「これ、おもしろいなぁ。こんなん禁止する意味がわからん....」と言い出すような人でした。私はここからゲームが嫌いになりましたが、母は、PTAの役員をくじ引きで負けて、やっていましたので、
「あんなおもしろいものを禁止にするのは野暮ちゅうもんやわ。けど、家に帰らないで制服で学校の帰りにゲーセンいったら、面白いから帰りが遅くなったら、おかーちゃんは誰でも心配するやろ?それはあかんから、そしたら、私服やったらゲーセンいっていい、ということに校則を変えたらええねん」といいだし、結局、校則は制服で学校帰りにゲーセンは行ってはいけない、に落ち着きました。
私が小学校の頃は、まだ土曜日に学校が半日あった時代で、クラスメイトで両親が共働きで家に帰っても昼ごはんがない生徒がそれなりにいました。私が家に帰って、母からもらったお金で焼きそばの材料や、たこ焼きの材料を自転車で自分で買いに行ったら、呼べる生徒の数だけいくらでも家に呼んでいいという約束だったので、いつも土曜日は、たくさんの友達が我が家で母の作るご飯を食べてました。大人数になるとたこ焼きで、母が材料を大量に切っては、みんなで騒ぎながら焼いてました。
私がまだ小さく三輪車に乗っていた頃。私が三輪車でこけてしまい...。指の爪が割れて、そのまま病院に担ぎ込まれて、爪を抜くことになりました。お医者様から、
「お母さん、今からこの子、大声で泣きますから、押さえて!!!」と大声で指示されて、うちの母親は、先生が爪を抜く瞬間に、私の耳元で、
「あんた、泣かへんかったら、帰りにチョコレート買ったるわ」と言い放ち、私は
「えっ?この母が私にチョコレート買ってくれる??マジ???そんなことあるの?」と驚きすぎて、泣くのを忘れたという...。
右斜め上を行く行動をする母でしたが、23歳の時に、穏やかで、生涯で子供に一度もどなったことがない優しい私の父と結婚したのでした。母の一生に1回の満塁ホームランは、この結婚ですね。
小さい時から私が悪いことをすると「あんたそんなことしてたら、親の死に目に会われへんで」と脅しながら怒っていましたが、毎日母と過ごしていた私は、
「別に死ぬ時まで会わなくてもいいんじゃないの?」と思っていたのは、まだまだ子供のころのことでした。けど、私は、東京に嫁に行ったときに、親の死に目に会う事はないなと覚悟はしていました。
今回はコロナ禍ということもあり、家族で話し合い、私の帰省はなくなり、死目どころか葬儀にもでれませんでした。けど、まぁ、母は、「そんなこともあるだろうね」くらいなんだろうな。と思っています。おいしいものや、甘いものが大好きでお酒は一滴も飲めなかったので、今はどのお菓子から食べようと思っているんだろうなーとおもいつつ、母亡き後の雑務を家族で連絡を取りながら、こなしております。まぁ、私はアメリカなので、できることは少ないのだけど。
写真は、私のお友達からいただいたお花です。綺麗で見つめては、癒されております。ありがとうございます