自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

渡のジム通い〜継続編〜

渡は週に1回ジムのパーソナルトレーナーについて教えてもらい、他の5日間は、個人で通って、そのおさらいをします。まず、新しいトレーナーについてもらうのは昨日記載した通りで、いい人が担当になりました。ここからの目標は、継続ということになります。

渡の取説に「渡はお姫様が大好きで、お姫様が嫌いっていうよ、と伝えると、いうことは聞きます」と言ってあったのですが、渡が「ベル、シンデレラ...」と大量の名前を言うと、すかさずトレーナーの方が、

「全部取るなよぉ。一人くらい俺にも分けてくれよ。俺には、ムラーン、分けて」

と言われて、渡は目をまん丸にしておりました。なぜか?と言うと、今まで、たいてい女性の渡にいろいろなことを教える専門の方達だと、

「あぁ、プリンセスが好きなの?よかったねぇ」と言うくらいで、そこから話が進まない。

この男性トレーナー。どんどん話を進めていく。なんというか、男同士の会話になっていっている。これはすごいことなのです。女性の大人が多すぎる環境というのは、これはこれで、大きな問題で、障がい者に関わる人たちってうちのエリアでは、9割が女性。英語で話しかけられても、やはり女性の話しかけ方なので、その真似をする渡は、女言葉になってしまう。

さらに、このトレーナー、プリンセスの中で一番男の子から人気がない「ムラーンを僕に」、と言うのが最高!シンデレラを僕にというと渡はMAX警戒モードに入ります。渡は「いいよ」答えておりました。よく知っている..。

こういう男の人同士(というか、渡のレベルが男の子ですね)でしかできない会話って大事。

このトレーナーに就く前までは、口にすることのほとんどがお姫様だったけど、ジムに通って1年。

お姫様のことを全く言わなくなった。自分が憧れる、目指すおとなが出てきたので、お姫様に好かれるよりも、自分磨きに必死になってきた。報酬よりも、自分を磨いて、自分の道をいくために、頑張るみたいな。

で、トレーナーの方と話していると、やはりちょっと難しい行動に問題がある自閉症の人では、こういう人もいるらしい。

 

自閉症の人にとっては、不合理にジムがしんどいので、八つ当たりの仕方がわからず、

「俺はお前を殴る。腹を殴ってやる」

とかトレーナーの方に言うらしい。やっぱジムってしんどいもんね。そうしたら、このトレーナーさん、

「いいぜ。殴ってみぃ」とお腹を出すらしい。そしたら、その自閉症の人がトレーナーのお腹をなぐるのだけど、殴った後に、トレーナーは彼に、

「どうだ、気持ちよかったか?」と聞くそうです。そうなるとほとんどの自閉症は、正直に、

「気持ちよくない...。」って言うそうで、

「じゃもう少し頑張れば、気持ちよくなる運動をしよう。筋肉がついてきてるのだからさ。もっとかっこよくなるぜ」

 と言うそうです。

すごい。

この教え方がすごいわ。きちんと各自の問題を解決している。

渡は1年間、自分からこのトレーニングを休みたいと言ったことは一度もなく、むしろジムが整備や公休日でお休みになったりで、トレーナーの人に会えなかったりすると、大変です。

「今日はお休みなんだって!」と言うと、もう泣きそうな顔になる。たとえば、

こんな感じ。

やはり、人が成長していく過程で、特に自閉症のように、遠い将来を想像するというのが苦手な場合は、「このような人を目指したい」と思うようなはっきりとした生きているモデルがあるのは非常に人生を歩みやすくなるーと思いました。

ありがたいご縁でございます。