自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

昔の話をしよう!運動会の棒競争

私もそこそこ歳をとってきたので、昔の話をしようと思いついた。なので、昔の話です。

娘がまだ小学生の頃。日本人学校で運動会がありました。父兄の競技もあり、それが棒走というものです。

棒を三人で持って走っていくものです。これですね。


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ご覧になって分かるように、真ん中の人が一番早く走るシーンが少ない。こういう競技は男性の出場数が多いので、お母さんが真ん中、両サイドをお父さんたちが棒を持って走る。となります。私が一緒に走るグループのお父さんたちを見た時に、

「このお父さんたちより、絶対に私の方が足が速いな」と見抜いてしまった。アメリカの米を食べると糖度が日本よりも高いこともあるので、アメリカに来ると太る人が多い。たぶん、そのお米のおかげで太ったんじゃないかな?と勝手に想像する私。

娘の赤組は負けているので、ここは絶対に勝って、赤組に加点したい。私はお父さんたちに、

「私、外側を持ちたいです。外側、走ります。割と早く走れますし」と訴えたのですが、お父さん2名は、チビで痩せてる(当時は痩せてたが正しい)私を見て、「外側を持たせるわけには行かない」と頑なに拒否します。「女性は、やはり男性より、足も遅いですし」とか。

私は当時、トレーニングをしていたわけじゃなくて、毎日毎日、脱走癖がある多動で自閉症の渡をおいかけていたので、1日に走っている距離が普通の主婦じゃないわけです。間違いなく、このお父さんたちよりも走り込んでいるわけで。なので、私も食い下がって

「外側を持ちたい。外側を走りたい」と言ったのですが、男性二人は、「いや、女性に外側は、危険です」とか、「男性の方が足が速いですから、外側で遅いと転びます」とか、「他のチームも全員真ん中は女性ですので」とか2人で私に言ってきた。えー、君たちの歩いている体幹の強さを見てもたぶん、私の方が早いと思ったが、それは言えないので

「じゃ、早く走ってくださいね。赤組負けてますので」

と言ったら、ニヤニヤしながら「いや、久保さんも」とか言われたので、キレた私。

「私は、全力で走ります。失速しません」と宣言して競技に挑みました。だって毎日毎日渡を追っかけている時に、失速したら車に轢かれて渡は死ぬわけだから、半端じゃない量をすごい勢いで走っているわけよ、私って。ということで、競技は始まり、どんどん盛り上がってきたけど、わずかに負けている赤組グループ。けど、「あっ、これは抜ける」と確信した私。

私の番で追い抜けると思っているので、棒を受け取り、一気に走り始めた。そしたら、棒がなんだか重い。なんで?と思ったら、やはり両サイドを持つお父さんが私より足が遅く、両サイドの人が、棒にぶら下がる感じになってきている。

「もう!ここで追い抜いたら絶対勝てるのに」と思い、私は宣言した通り、減速ぜず必死で早く走った。なかなか足が上がらない両サイドのお父さんたち。

「あーやっぱ私がもっと強く訴えて、外側走ればよかった」と思ったけど、時すでに遅し。そのまま走っていたら、どんどんお父さんたちは減速してきてる。「何やってるんだよ」と思ったけど、私は何がなんでも勝って、娘のチームに点数を加点してあげたいので、必死です。ついに、お父さんたちは足がもつれてきたのか、私が早く走るので、完全に棒にふら下がるような感じでしがみついてきた。私は、心の中で「重い、重いよ。棒が。ぶらさがらないで!早く走れ!!」と思った。私は宣言通りに減速する気はないので、さらには走り続けたら、両サイドのお父さん二人が完全にぶら下がってしまうように感じになり、棒がこれでもかというくらい重くなっていた。棒がたわんで、私が頂点になっているような感じで、弧を描いてきています。もうすぐゴールだ!加速しようかなと思い始めた私。すると、真ん中を走る私が握っていた棒が突然、するって手から抜けたので急に軽くなった。棒が真ん中の私の手からなくなるなんていうことはあり得ない。あれ?何が起こったの?って思ったら、なんと男性陣が両サイドに完全にぶら下がる感じになった上に、真ん中の私が前へ前へと行くので、ぼうが真ん中からパキンと折れた...。ぶら下がって走っていた男性陣は、棒にしがみついていたので、完全に後ろに行ってしまった。

応援席から、「あっ〜!!」という声が聞こえて、すぐにしーーんとなった。娘はクラスメイトに「お前のかーちゃん、棒折ったぜ」とか言われているし。

とりあえず。私はゴール。

学校の備品を壊してしまいました...。

「だからさぁぁ。言ったじゃん」と思う私。娘の方を見たらなんだか

「あぁ。またやらかしたねぇ」という顔をしていた。えらいことをやらかしてしまった運動会でした。ごめんなさい...。