自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

自閉症の渡を育てて、嬉しかったこと

公文の元校長先生から、ご連絡をいただきました。すでにご引退されているのですが、自閉症の息子のことが俵万智さんの新刊本に掲載されたことで、先生から
「よかったですね。すごいですね」という言葉と励ましの言葉をいただきました。俵さんの御本はこちら。139ページから5ページほど掲載されております。

けど、すごいのは、公文の先生たちです。思えば公文のお教室には迷惑をかけっぱなしで、お姉ちゃんが公文をやっている間、習っていない渡は外で待つのだけど、その間も彼がまだ雄叫びを挙げて教室のみんなを驚かせたり、教室に乱入してご迷惑をおかけしていました。けど、校長先生が

「渡くんも退屈だし、公文をやってはいかがですか?」と、おっしゃっていただきました。当時は大声出したりしてうるさいので、「ご迷惑ですよ」と言うと、
 「お互い様ですよ。そんなの構いません。渡くんだって学びたいですよ」とおっしゃっていただき、公文に入りました。そこから積み上げていき、高校の時にはすでに大学の数学を公文で学んでいたので、大学で数学の授業に入っても勉強面は、困りませんでした。大学数学を終えた時は、一緒に先生方も喜んでいただき、あぁ、こんなに一緒に息子のことを育ててくださる方がいるのだと幸せな気分でした。障害のある子たちの学ぶ場所探しって本当に大変だったけど、おかげで息子は今は日本語は読めるし、数学も計算はむちゃくちゃ早くて、母はついていけません。今でも楽しそうに公文をやっている息子を見ると、あの時、入会を進めていただいた校長先生ご夫婦には、頭が上がりません。ありがとうございますという気持ちでいっぱいの本日でした。