自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

自閉症の渡を育てて、嬉しかったこと

俵万智さんの新書。「生きる言葉」に我が家の渡の言葉が掲載されました!

 

 

なんと5ページに渡って。驚いた🤯  139ページからのコラムに我が家の自閉症の渡の話が載っております。

ことの発端は、10年前に渡が公文の宿題をしながら何度も何度も「僕は賢くなる」というので、私は「賢い人っていうのが何かが解ってないから、何度も言うのでは?」と思い、ちょっと上から目線で、「渡、賢い人ってどういう人か、わかってるの?」と聞いたら、普段は口頭でのお話は単語しかできない渡が、絞り出すように、辿々しいけど、はっきりと、

笑顔である事。幸せである事。正直である事。誇りを持つ事。」

と答えた。私は椅子から転げ落ちそうになるくらい驚いて、X(旧Twitter)でつぶやいたら、なんとリツイートがひろがり、俵さんが褒めてくださった。お話が苦手で口頭での言葉の表現が難しい渡が、言葉のプロフェッショナルな俵さんから褒められるって...と私は心底驚いた。

下記が当時のブログです。

www.yumikubo.com

この度、俵さんが新刊を出されて、そこへ当時の話が掲載されたということ。この渡の言った4つの言葉がどういうことなのか?どうしてすごいのか?というのを、プロフェッショナルな彼女は、綺麗に、説明してくださって、おぉぉぉぉー!と思う私。

最後に母の私は過分なお褒めの言葉をいただいたけど、私はただ、渡を育てるのに必死で、死なせないようにベストを尽くそう!と思っただけだ。車のタイヤが好きなので、正面から動くタイヤが見たいので、車の前に飛び出したり、真夜中2時でも車のエンジン音が少しでも聞こえると寝巻きのまま走って出ていく(けど、母は渡ほど聴覚過敏じゃないので、聞こえない)。喘息とアレルギーも半端なかったので、重い発作が出た時は、死なないでと祈る思い出、発作がすごくて、まる抱えにして、緊急病院に駆け込んだことも1回や2回じゃなかった。

「とりあえず、生きて成人になれ!20歳まで生きれば丸儲けだから。」

と思うほどだった。

けど、今になって、こうやって俵さんのおっしゃる通り、障害があって話せないから考えていないのではなくて、伝えるのが難しいんだな。それこそ言葉は生き物で、どんどん出てくるので、それを伝えるのが難しいうちの息子みたいなのは、考えてることが伝えにくいんだなと思いました。

この本。お話が苦手なお子さんを育ててるみなさんに読んでいただきたいです。上のリンクからもAmazonに繋がりますが、図書館にもあると思いますので、(ない場合は、図書館の方に話して、リクエストを入れてみてください)どうぞみなさん、手にとってみて「言葉って何かな」を体感してみてくださいませ。言葉って何かな?を家族で話してみるのもいいですねー。