自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

おばあちゃんのはんてんを亡くなった後も一緒に作れた話。

私の祖母は、90歳を超えて亡くなりました。貧しい農家で育ち、農家に嫁いで苦労しながら生活した人です。死ぬ前まで畑で働き、「サボる」という言葉は自身の辞書にはなく、介護施設にはいってからも、看護師さんたちへはんてんを全て手作りでつくって亡くなりました。

私にもたくさんのはんてん(半纏)を作ってくれました。綿を打ち、作ります。

 

先日実家にもどったら、タンスの奥に半纏らしきものを発見。父に聞くと

「あぁ、どうしてあるんだろうね?そういえば、途中で作れなかったのがあるとかいっていた気が?」

みたいに話しておりました。

よく見ると、確かに襟がない。

祖母の半纏は、このように黒いえりがあります。

汚れたら、この襟をつけかえることができるからですね。祖母のはんてんは丈が長く、綿がいいので、暖い。なので使わないで置いておくとか、ありえないなーと思いアメリカに持って帰ってきました。

本日時間があいたので、黒い襟をつけました。

つけ終わったら、思わず、

「おばあちゃん、襟ついたわ。出来上がった」と呟いてしまった。

10年以上の時を経ておばあちゃんと共同で、作成したはんてんです。嬉しいわー。

我が家の子供たちもこのはんてんは、大好き。

なんと一番のヘビーユーザーは渡ですが、祖母は、まさかアメリカで生まれ育ったひ孫がはんてんを好んで着るとは思っていなくて、私の分だと思ってつくっていたので、全てお花柄。けど、渡はそんなこと御構い無しに寒くなると家に帰ってきて、まず半纏をきます。このビデオにも半纏姿で出ています。


Humans of San Jose: Wataru Kubo (Japanese Subtitles)

2分24秒の時にでてきているのですが「半纏を着てる!」と、私は随分あわてましたが、このショート映画は、全米の映画フェスにでた事から、まぁ、おばちゃんもそれはそれで嬉しいかな....と思って前向きに考えることにしました。