先日起ったカリフォルニアの大火災。取材に行かれた記者の方の記事でございます。現地の人たちの気持ちがわかる記事でした。この下のリンクです。
https://toyokeizai.net/articles/-/252341
最初、このマリブ近辺(ロサンジェルス空港から30分北西くらいのところ)での火事がおき、その頃はわたしはロサンジェルスに住む娘の家に向かっておりました。最初の火事の現場は我が家から、500kmほど南で、娘の出身大学のあるマリブという地域で、多くの家が燃えているという話でした。娘は、出身校で働いている同期生などもいるので、ずっと友達と連絡をとっていましたが、まだ火災の初期の頃でも大学からみた火災の煙は、異常だった模様。101号という高速道路を下って行く時に、遠くに地平線のようにまっすぐな火の線がどんどんと家を巻き込んで下って行くのが見えました。そのまま南に下り、週末だったので、私たちは娘を車に乗せて、さらに南へ向かいディズニーランドに滞在しておりました。
この大変な火事が起こっている最中に、わたしは自宅に戻りましたが、そのころには、火災も少しおちつおいてきておりました。
すると今度は我が家から北300kmほどにある場所で、「キャンプファイヤー」と名付けられた大規模火災がおこりました。東京の23区の広さが丸ごと燃えたました。行方不明者がいまだに1000人弱ほどいるという大火災です。
我が家は喘息持ちの渡にも300kmも離れたキャンプファイヤーの火事の煙の影響があり、息ができなくなってきた渡は、どんどん顔が土色になってきて、あわてて渡と一緒に南のほうに逃げたのでした。
日本でもニュースなどでずっと流れてたというのですが、私たちが避難している間でも、日本からのメールには、
「障害者向けのアプリのレビューを至急おねがします」などのメールが入り、
「いや、いま、息子が危ない状況で、アプリの評価を頼まれても..」という状態でした。このことから、日本での海外で起こっている緊急事態の報道の下手くそさを知ることになりました。東日本大震災起こっている最中に被災者にアプリの評価を頼む人がいないのと同じですね。
カリフォルニア州というのは、日本がすっぽり入ってしまうくらいの広さです。なので、カリフォルニアの火災と報道するだけでは、わかりにくいのです。影響があった地域は被災地から、どれくらいはなれていて、それは、日本で示すとどれくらいの距離なのか?名古屋ー東京間なのか?大阪ー東京間なのか?のように、どこと同じくらいの距離なのか?どれだけの影響があるか?というのをきちんと地図や数値、体感としてどれくらいなのかを示し、ニュースを見ている人たちが自分たちの体験や知識から理解できるように報道すべきなのですが、ただただ被害に合った人たちにおきまりのインタビューをして、燃えてしまった家を写すばかりでは、本当の情報というのがとどいていないと思いました。ニュースを見ている人たちが、火事はどこまでの広さで、どこに住む人たちに影響がおき、どのくらいの人たちの生活に困難があるのか?必要なことな何なのか?をしっかりと理解できる報道をしているニュースがどれだけあったのかな?と思います。
そんな意味でもこの記事は、何を持って逃げるべきか、(←薬と身分証明書のみ)なにを学ぶのか(←火の速さは、時速112km。車で逃げても追いつかれる速さ)大変わかりやすかったです。マリブに住む人たちもわたしと同じジレンマをもっていたのですね。情報の少なさいにいらだったのです。緊急事態の時のわかりやすい報道ということに、もっと工夫がされてもいいのかなーと思いました。