うちの会社の理系の開発リーダーのお話です。
私はここのところほぼ毎日ランニングをしておりますが、開発リーダーは、
ゆみさん、頑張ってますね。僕も一緒に走っていいですか?
というので、どうぞ、どうぞ。走ると気持ちいいので、頑張りましょう!とお勧めしました。
で、どんどんと走っていると、なんと車道のど真ん中に大きな亀が止まってる。
あーー!!これは危ない。道幅がとても広いところだったため、車の速度はとても早く走っています。運転している人たちは、まさか大きな亀がいるとはおもわないだろうし、ダンボールか何かが落ちていると思って、そのまま亀を轢いてしまうでしょう。
大変だ!!この近くの数百メートルいったところに池があるので、間違った方向にでてきてしまったのでしょう。
あわてて、池の方向に向かって亀を進めようとする私。けど、亀は驚いて、頭も足も全て隠してしまって動く気配ゼロ。ならば、手で運ぶかと思って、手で亀を持ったら、亀は怒る怒る。食いつき亀だったら怖いので、後ろから、押しながら池の方向にひきづるようにして進めました。とにかく一生懸命に後ろから押して行くとなんとか池のふちまでたどりついた。
亀を池に落とすのは、本当にこの亀が池に入りたいのか、どうか?は解からないので、池まで数メートルの所の草の上に放置しておこうと思いました。あとは亀自身の判断でどうにかするだろうと。そしたら亀は目にも止まぬ速さで歩いて池の中に入っていきました。開発リーダーは、
ゆみさん、亀を助けましたね。やはり、この池から迷子になった亀だったんですねぇ....。そういえば、昔話で、亀を助けた人いましたよね?
開発リーダーは昔話をあまり知らない。小さい時は翻訳物の小説のようなものばかり親御さんから読んでもらっていたので、あまり知らないようだ。浦島太郎も思い出せないのか、知らないのか興味がないのか..なのだ。余談だけど、あまりに昔話に興味もないし、知らなさそうなので、前に「絵姿女房」の話もしようとしたら、
「S型女房があるということは、N型女房もあるということですか?」と聞かれたこともある。リーダー曰く、どうも私がおっちょこちょいなので、S極女房を言い間違えたので、磁石のS極とN極のように、2つの話があるのか?と聞いていたのだった....。
あるわけないだろ!
と話しを戻して、亀を助けた昔話は、
「浦島太郎」ですね。
浦島太郎だよ。
と私がいうと、
えっと...どんな話でしたっけ?
と言うので、簡単に説明。
浦島太郎が浜辺で子供達にいじめられてる大きな亀を助けて、そしたら亀が後日、竜宮城につれていってくれて、乙姫様たちと大変楽しい時間をすごすのだけど、ふと自分の家が気になって戻りたいと言うのさ。乙姫様は、悲しむのだけど、お土産にあけてはいけない玉手箱をくれるんだ。それで浦島太郎は、家にもどるのだけど、町の様子も変わっていて、自分の家も無くなっていて、数百年の月日が経っていたんだよ。浦島太郎はわけがわからなくなって、開けてはいけないといわれていた玉手箱を開けてしまって、そこから煙が出て自分もあっという間にすごい年寄りになってしまうんだ。
開発リーダー、走る足を止めて、
あぁー!
と何かを思いついたように嬉しそうな顔をしている。やった!浦島太郎の話を思い出したか!あれは、桃太郎と最後がごっちゃになる人がたまにいるんだよね。浦島太郎は、浦島太郎で桃太郎ではないのさ。微笑む私。再び走り出しながら、開発リーダーが言った言葉が驚いた!
浦島太郎の話は、子供に相対性理論に興味を持たせようとするために出来た話ですね。
今度は私が足を止める番です。
ありえんし!!そーたいせーりろんだぁぁ?? 浦島太郎は、まったく関係ないし!!
それはね、光の速度に近い速さで動いた人の時間というのは、地球にいる人よりも時間の進み方が遅くなるんですよ (映画の猿の惑星とか)。だから、浦島太郎の話は、子供達に相対性理論を教えるためのきっかけの話ですね。
いやー幼稚園で浦島太郎の話を先生にしてもらってもその後に、「相対性理論の話」なんてしてもらったことないし、作者も相対性理論を分からせるために作ってないし。どうしてたがが浦島太郎で、相対性理論がでてくるのか謎なリーダーでした...。普通に昔話がきけないかね..。