自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

データの入力が得意だとわかった自閉症がどうなるか?

渡は数字が大好きで、データ入力が正確で早いということが解りました。それにご本人も大好き。前回は、私のレシートを入力してもらいました。渡は

「まだその仕事がないか?」

と何度も私に聞いてくる。どうも入力をしたい模様。

けど、開発リーダーも入力して欲しいちょっとした数値があるらしい。渡の取り合いになってしまった。こんなこと、渡の人生ではなかったことだ。(笑)

で、結局、

渡くんに、僕とゆみさんのお手伝いでどちらをやりたいか、決めてもらいましょう。

となりました。そりゃー母のだわ!!ここまで育てたんだし。と思った私。ところが、あっさりと開発リーダーの仕事に飛びついた。産みの親よりなんとか....。「僕は病院から来た」と決して母のお腹から来たと言わない渡ですし...負けた。

しょうがないか?と思ったのですが、きちんと理由あり。これは開発リーダーの説明勝ち。

渡に2人で、内容を説明したのですが、少し難しい。リーダーのほうは、新しいお手伝いだし、渡も少し不安な模様....。渡は、新しい作業などで、わからないことが出て来ると、聞くのをためらい、フリーズしてしまうという特性があります。そこで開発リーダーは、

「わからないことがあれば、これをタッチして。」と、渡しておりました。

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Voice4uの画面*1でI need helpを 前もって出しておいています。わからない時はすでにその時点でパニックなので、選ばせるのでなく、そういう時は、先に選んでおく、わからなければ、反射的に押せばいいだけ。そうしたら開発リーダーが、飛んでくる。こりゃいいわ。

なんだか、バイトが一人しかいないお店で、

「御用の方は、この呼び鈴を押してください。」

と書いてあるお店みたい。

渡は、これでほっとして、新しい作業に取り掛かります。

ぶれることなく、静止することなく、スムーズに最後までお手伝い完了。

お礼に大好きなビールのお店でピザをおごってもらって、ご満悦。

「次もまた僕に頼め。」

と命令形でリーダーにお願いしています。

開発リーダーも

これだけ早くて正確でしたら、また頼むね。ありがとう。

と言われて、渡の幸せな1日は終わりました。

さて、次は私のお手伝いだよ。渡!!

*1:Voice4uのリンクはこちらです→http://voice4uaac.com/ja/