今日のニュース。
世界自閉症の啓蒙デー(4月2日)が近い事もあり、この時期になると自閉症数をよく耳にするようになります。自閉症は産まれた時からの脳の障害で、後天的になる事はできません。
Centers for Disease Control and Prevention(米疾病対策センター)が、2014年3月27日に発表したところによると米国の子どもの68人に1人が自閉症で、2012年に発表された前回の推計より30%増加している。男女比においては、女児は189人に1人に対し、男児は42人に1人になっている。男児の自閉症の発生率は女児の5倍。 州により地域差も見られ、アラバマ州では、175人に一人、ニュージャージー州では、45人に1人です。
これは、糖尿病や、心臓疾患などに比べて増加率が高い。今回の調査での特徴は、高機能自閉症の数が増えている。
これらのニュースはラジオやネットやテレビのニュースでも流れていて、自閉症の支援団体やNPO団体などがいろいろな意見を述べています。
急激に増えた理由は、自閉症啓蒙デーなどがをつかった自閉症認知が広がりをみせ、いままで「育てにくい子供」だった子供が、サポートなどを受けるために親が知識をもって医者に行くということが増えたというのが原因ではないか?と言います。いままでボーダーラインだったり、知的な遅れが余りにひどくない子供を持つ親が、すすんで受診させた傾向があるそうです。
さらに早期発見し、早期に対応すると健常者のやコミュニティの中で暮らして行ける可能性も高いとここ数年アメリカでいわれつづけているのもあるかと。
地域差にたいしては、アラバマ州は、どちらかといえば、田舎である州です。自閉症を診断できる小児科が少ない。親や周りに自閉症の認知がまだされていないと言うこと。ちなみにアラバマ州の情報をあげると、人口密度が33.85/ km²で、人口は、479万人です。一方の自閉症が45人に1人のニュージャージ州ですが、人口は約879万人8人口密度は459人/km²です。ニュージャージ州、都会でございます。
私が今回のニュースを聞いて思った事。
確かに田舎に住む方が自閉症であっても診断を受けれない人が多いかも...と。元々、アラバマ州は綿花の州といわれるくらい農業が盛んな州でしたが、現在は工業に移行。それでもまだ農業は州の産業として成り立っております。
さらに、経営管理や金融会社や、製造工場などの会社が多い場所でもあります。
こういう都会なんだけど、ちょっと郊外にいくと田舎 ...みたいな場合は、街ごとにしっかりとしたコミュニティがあって、そのコミュニティ内で自発的にいろいろな助けがありそうです。子供の自閉症などの障害を疑う親が、保険を使ってもすごく高い診察料を払って、自閉症の診断をうけたところで、子供の学校での対応がそんなに変わる訳でもなさそうです。ところがニュージャージ州のような人口が多い都会だと、自閉症に関する産業も盛んで、いろいろなセラピーのエージェントがあったり、学校での教育補助も変わってきます。
そうなってくると親としては、「うちの子供にあった学び方を出来るのならば、お金を出して診断を受ける価値があるかも。」と思う訳ですね。学校としても診断をうけることを勧める事が出来る訳です。子供にあった教育が出来る訳ですから。
こういう背景もあるとは思います。
日本を思い浮かべながらイメージするとしたら、過疎地に住むと近くに小児科がいない、もしくは少ないというのに近いかもしれません。
ということで、別にこの州にいったら自閉症になる、とかいうそういう簡単な話ではなく、やはり自閉症にあったサポートが地域によって格差があるということなのでは?と思った今日のニュースでした。