自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

映画「そして父になる」と「風立ちぬ」を見てきました。

映画、「そして父になる」と「風立ちぬ」を見てきました。ミルバレーシネマフェスティバルで上映してるのをお友達が教えてくれました。往復200kmの運転でした。

仕事はむちゃくちゃ忙しいのですが、開発リーダーがいろいろと配慮してくれて、ありがたい限りです。明日かも仕事頑張ります。

そして父になる

は、すごく考えさせられました。香穂からは

「すごく泣くらしいから、バスタオル持って行けば?」と言われました。私、涙腺弱い。特に子どもがかかわるものは駄目です。さすがにバスタオル持参は、恥ずかしいので、ハンカチとおもったけど、ハンカチじゃ涙を全て受けれるかどうか?わかんないので、日本の映画見に行くし、ここはひとつ日本人らしく

「日本手拭い」に活躍して頂く事に。前に、大学の講演会に行った時に個人的に頂いたもので、娘と大事につかっているものです。結構ぬれました。

そして父になるはこんな映画。

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取り替えっこという、むかし病院で流行った赤ちゃんの取り違えの話ですね。

考えさせられました。血というものがあるので、とくに考えました。日本には、家系や血というのが重んじられる部分がありますし。特にうちは渡が自閉症で、小さい頃は

  • 人様の家には勝手にはいる。
  • 水は撒いちゃう
  • よそ様の庭は、「お前はイノシシか?」と聞きたくなるくらい荒らす。
  • どこかしこでも雄叫び挙げる。
  • 居なくなる。
  • 夜中寝ないで脱走する。

もう挙げたらキリがありません。その度に私は謝罪し、説明します。どれだけ頭をさげたかわからないし、どれだけお詫びのものを持って行ったか?わかりません。

こんな時、南大阪出身の私は口悪く

「これでもし、自分の子どもじゃなかったら、アホみたいやな。」(←関東風のバカと言う感じではなく、無駄だなぁ。という感じです)

と思ったりもしました。

遠い昔の記憶で忘れていたけど、映画みててその感情を思い出しました。正面切って自分の気持ちを考えるとあり得ないんです。悲しいなんていうもんじゃなかった。どう考えてもうちに来た子はうちの子です。

この血という感情。アメリカ生まれでアメリカ育ちの娘は日本人より非常に血統や家系を重んじる感情が濃くないかも。

というのも、彼女はわりと数学の点数がよかった頃があった。たまに満点とか取って帰ってくると

「やっぱりおじいちゃんの血を引いてるのね。家系ねー。」

とか日本人から言われるからです。おじいちゃんは大学の名誉教授でした。香穂は

「ねぇ、あれって、私のことをバカにしてるのかな?だってさー。数学のテストうけてるの、私だし。前もって勉強したのも私。別に血が何かした訳じゃない。なのにさー、なんで血だ、とか家系だ、とかいうんだろう?何がいいたいんだろう?」というので

「褒めてるんだよ。」

といっても、アメリカ人で養子の友達や、ステップマザーなどに育てられてる友達をいろいろみてる香穂にとっては

「訳わからん。」と言う感じでした。特に私も子どもの前では、

「私に似た」とか「誰に似た。」という言い方を小さい時にした事がありません。私も小さい時にこの言われ方が非常に嫌いだったからです。なので、娘にとっては、余計に違和感があったのかも。

娘に「そして父になる」の話をすると、笑って、

「あぁーそれは、泣いたでしょう?で、そんなに真剣に考えないでいいよ。どうせうちにどんな子どもがきても、血なんて関係なく、あなたは母となり、全力で育ててるからね。」

で一蹴。

映画に話をもどすと福山雅治の「嫌な奴、感」が良かったです。ほんとうにうまく、しっかり嫌な奴でした。(笑)

母の立場にたってみると非常にいい映画でした。

さて、次にみた映画

風立ちぬ

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これは夜の上映だったので、サンフランシスコから娘が合流。お友達がカープールしてつれて来てくれました。

会場は結構笑いが多く。アニメーションの大学院にいる娘は感動。映画は非常によくできていたし、出てくる堀越二郎がとてもいい。頑張る。ということ、極めるということをこんなに素直に見せてくれる映画はいいですね。

また堀越二郎のマニアックな発言がうちの開発リーダーに似てる。

ひょうひょうと人を助けるところなんかもすごく似てた。サバの骨に香穂と爆笑しました。


香穂はこの堀越二郎の頑張り方、極め方に感動して

「私、まだまだ頑張らないと。もっと頑張れるし、今なんて極めるなんていうのはまったくだ。まだまだ先。すごいわ。」と言っておりました。きのうは、4時間しか寝ないで宿題をこなし、遠く離れた学校まで通い、そのまま映画に来ているので、帰宅したのは、おそかったのですが、またもや宿題を取り出して目を描き直していた。

「描き直す前のでもいけるとは思うけど、もっとしっかり丁寧にする事にした。やっぱり、もっと頑張らないといけないわ。なので、訂正した」とのこと。すごー。なんだか職人さんみたいだ。

いい映画2本。久しぶりにゆっくり考えました。

さて私も明日からも仕事頑張ります!