ここ数年、若い人たちの前で、講演会をしたりして話す事が多い。若い人からの質問で
「したい事が見つからないんです。」
私はこの言葉の意味が理解できてなかった。なんとなくーは、わかったのだけど、本当に理解できたのは最近です。というのは、私が学生のときはしたい事が山盛りで、どうしても時間が足りず、困り果てていたからです。したい事がないって、どんな感じなんだろ？と。ところが、現在ネットも情報も過多で、困るくらいですね。どんどん標準値っていうのが勝手にでてくるのかもです。
大学生の娘と将来の話をしていると
「どうしようかなぁ？って悩んでる。」と言います。なんで？と聞くと
「ブロードウェイの話をすると、先生は無理だって言う。さらに友達にピクサーとか面白い会社だよね。」というと、
「あぁ。けど、私たちは、入れないんだよね。」と言われた。だからたぶん無理だと。
あぁぁ！これだと思った。そうなんだ。専門じゃない人が無理だということを若いうちは素直なので、正直にうけてしまう。それで夢がなくなってしまうのかも。と思いました。
娘には、
人間っていうのは悲しい動物で、なにかわからない事を言われたときには、自分の経験と知識の物差しでしか計れない。学校の先生は、香穂のことが好きなんだと思う。だから、自分で役に立つことはないか？と考えてくれてるんだと思う。ツテもなにもない教授の答えが「難しいんだよね。」だったんだと思う。なのでこの回答は、あなたへではなく、教授自身が無理なんだと思った方がいいかも。さらに友達が言う無理なんだよね。は、友達が失敗してへこんでいるところは誰もみたくないんだよ。だから無理なんだという回答なんだよ。
まだあなたは独身なんだから、本当にその担当者の人に会ってだめって言われるまで行動して、はじめて「だめ」っていう回答をだしてみたら？だって友達もピクサーからお金をもらって、「あなただめです。」って言ってる訳じゃないわけで。ピクサーの中には、きちんとお金をもらって、人事とかいう部門で、
「あなただめです」
っていう人がいるよ。人様のお仕事をお給料ももらってない、さらにそこで働いていない人が言った言葉ってなんの効力もないと思うよ。もしあなたに子供がいて、自分も子供も食べれなくて、子供に
「お腹減った？お母さんはね、今、夢をおっかけてるから食べないで我慢してね。」
は通用しないんだよ。幼児虐待になってしまう。けどね、自分がお腹減ったは、自分だけが我慢すればいいことで誰も罰しない。今のうちにやるだけやってみたら？
で、本当に判断を下す人に「あなたはだめです。」と宣告されたときに考えたら？けどね。ランディバウッシュは判断を下す人にだめだといわれてもあきらめなかったけどね。
と言ってみた。
けど、夢をあきらめたときってたぶん、そういうなにげない周りの言葉がきっかけだったかもしれません。たとえば、親に「あんたは無理だよ」とか「そんな道に行くんだったら、勘当だ！」と言われたとか。もう一度考えてもいいかもしれません。本当に自分の夢をあきらめたときって、その道の判断を下す本当のプロに聞いて諦めたのか？どうか？を思い出してみるといいかも、特に若い人。小さいときのあの無心だった頃を思い出してみるのもいいかもしれません。意外に夢をかなえるチャンスがあるかも。です。
そのとき親は、子供に失敗をさせないようにするのではなく、子供の失敗をやっちゃったね。と暖かく見る目が必要なんでしょう。結構これは、辛いけど、、。
