自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

それは匂いかもしれない・・・

久しぶりにうちのCountyの元PTA会長だった方が我が家に遊びに来てくれました。私が絶大な信頼を置いていて、仲良くしてもらってる人ですが、相変わらず自閉症の話をするとお互いに止まらなくなる私たち。英語が苦手な私でも彼女との話は弾む弾む・・。

で、いろいろな話をしているうちに、すごい話を聞きました。

ある自閉症の子供が毎日学校にやってくると泣く子が居ました。

朝から帰るまでずーっと泣きっぱなし。先生は、なにがいけないのか?と思い、いろいろ工夫をして視覚で理解しやすいように教室を工夫したり、スケジュールを明確にしたり、いろんな工夫をされたのですが、どうしてもその子は泣き止まない。

ところがある日、ピタッと泣かないで、クラスのスケジュールをこなした事があったそうです。

その日は先生はいつもつけてる香水をつけるのを忘れて、出勤したそうで、原因は彼女の香水でした。

自閉症は、聴覚、臭覚にとても敏感な子供が多いので、もしクラスにずーっと泣いている子供がいたら、なにか匂いが原因じゃないか?と疑ってみるのも大事ですね。



この視覚・聴覚過敏。実は母親には移るような気がしている私です。

というのも、うちの渡は臭覚はあまり敏感ではありませんが、聴覚が敏感。

家の中にいても。だいたい5軒くらい隣で走ってる車の音を聞きつけて

「○○さんが来た!」

とわかり、外に出て行っていました。特に好きな人の場合は興奮してるので、そのまま車の前にでて、走っている車の車輪をみたいので、危ない危ない・・・。

こういう時は走って追いかけるのですが、自閉症の渡が

「僕、外に出るからね」

とは言わないので、そのためには、私のほうも聴覚過敏になって、渡が無言で走って出てゆく瞬間を捉えねばなりません。

だんだん私も我が家の前で車が止まるとわかるようになってきました。

今はもう渡も無言で出て行くことがないですが、昔覚えた「渡が勝手にでていってしまう恐怖」は、私の耳が覚えているらしく、いまだにこれは消えません。


実は、今日の夕方も寒いので、窓や扉を閉め切って、友達とわいわい話をしていましたが、お客さんが我が家の前に車を止めた音が聞こえて

「あっ、○○さんが来た!」

と行ったら、みんなが

「えっ?なんでわかるの?」

って言うので、

「だって、車の音がうちの家の前に止まったよ。」

と言ったらみんなに

「えーそんなの聞こえないよ。聞こえる訳ないじゃん!」

と言われてしまいました。

けど、我が家のベルは鳴った。

やっぱり、そうでした。

「えっーーー」

と皆に驚かれましたが、自閉症の聴覚過敏は、母親には移る可能性大だと思う私です。