10月21日にサクラメント・ステート大学で、アスペルガーの生徒さんが、同じ寮の19歳の学生に金属バットで殴り殺されるという事件がありました。
警察が駆けつけた当時、犯人は半狂乱でナイフをもっていて、そのまま捕まったようです。
自閉症児を育てる親としては、いったいなにが原因だったのか?防げる事件ではなかったのか?と記事をよみましたが、原因はわからないということだそうです。ただ、他の5名のルームメイトとはトラブルは聞いていないとご両親はこたえているそうですが、いじめられてたのかもしれないとお母さんは話しています。
このニュースはとても悲しい事件です。
被害者の方は、うちの家の近くのコミュニティカレッジからトランスファーをして9月からあたらしくサクラメント・ステイト大学に通い始めたそうです。希望に満ちて通われた大学だと思います。
9月から大学に娘をいれた私としては、入学の前に2年かけていろいろな大学を見学して思ったことは、寮内での生活の質の下落です。特に、UCやState系の大学は、いままで2人で使っていた寮を予算カットの為に3人で使うようにして、どうみても無理があるだろうと思われる部屋に机を3ついれて、二段ベットを導入。そこに3人を住まわせてるところもありました。
アメリカの寮は、結構狭く、見学した時に、中に学生さんは、いないのだけど置いてある家具を見ただけでも私は息が詰まりそうになりました。学生さん達は、
「狭いので寮で勉強せずに図書館に籠って勉強してる。しかし試験前は、図書館もすっごく込むので、席とりが結構大変。」
ということでした。
娘の通うPepperdineとついつい比較してしまいますが、娘の大学の環境と比べてみると違いがあります。
1部屋に2名はかわりませんが、同じ1棟の寮内に30名がすみ、その1棟の中には、必ず一部屋だけひとり部屋があります。
これは、社会性に問題があったり二部屋が苦しい生徒が希望し、入るそうです。
アスペルガーの子供達かな?ときくと、
「そうねぇ。診断とかあれば、希望すればはいれるし、アスペルガーだからという理由のみで無理に学生を入れる部屋ではないけど、社会性に問題があれば、希望は聞いてくれて選択肢がある。」
そうです。
そろそろこういう選択肢も各大学はもたないといけない時代なのでは?と思いました。
自閉症においては、2歳から17歳の男子58人に1人が自閉症だと発表がありました。
人間関係に疲れやすい自閉症は、どこかで1人になって息抜きがないとなかなか大変だと思いますが、自分から休憩をとったり辛さを伝えることが苦手な自閉症としては、同室に他に2名人がいれば、なかなか息抜きも難しいと思います。
発達障害の子どもたちもどんどん大学に進学する時代ですので、勉強面のみでなく、生活面も配慮をしないといけない時期にさしかかって来ていると思います。