自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

日本からの来客

日本から、お客様がいらっしゃいました。高校3年生のサッカー少年です。高校も進学校&サッカーも強い学校に在籍していて、部活と勉強の両立で、なかなか大変そうです。

お父様と我が家にいらしたのですが、この高校生の方が、前庭で、ボールを蹴ってくれました。渡も大張り切り。渡は、どうも見た瞬間にこのお兄ちゃんが、むちゃくちゃ気に入ったようです。お兄ちゃんは、芸能界デビューできそうな背も高くかっこいい人なのですが、気持ちもとても優しい。なぜかいい人はすぐに見抜く渡です。お兄ちゃんが、まだ靴ひもをくくっているのに、それが待てず至近距離から、思いっきりボールを蹴った渡。あまりに至近距離だったんで、お兄ちゃんの足にものすごい音をかもし出しながら、ボールが当たってしまいました。これ、痛いんだ・・・私も昔サッカーボールで遊んだので知っている・・。あぁぁぁ・・・もう穴があったら、入りたかった私。私は、

「5分ももたないと思いますが、お願いします。」

といって、香穂も一緒に表に出して、サッカーをやり始めました。私は、夕飯の用意をしながらなので、出たり入ったりしておりましたが、絶え間なく響く渡の笑い声が聞こえてきます。こういう笑い声を聞けるの時っていうのは、私は、母になって一番よかった幸せだな。と思う瞬間です。なんてありがたいんでしょう。

おにいちゃんは、日もとっぷりくれてしまったのに、暗い中、やめようとしない渡に付き合ってくれていました。結局1時間近くサッカーに付き合っていただきました。あれだけサッカーの上手い人が初心者の加減もしらないボール蹴りに付き合うのは、つかれることだと思います。お疲れ様でした。

それから、お好み焼きを食べて、お帰りになられまた。渡は、帰る瞬間、すごく嫌そうにバイバイとあいさつをしておりました。

お帰りになられるのが、嫌だったようです。

帰られてから、壊れたテープレコーダーのように

「○○君(サッカーをしてくれた方)Come again.O.K?」

と何度も私に確認を取ってました。

「いい子にしてたら来てくださるんじゃない?」

と言ったら、渡に胸を張られてしまって、

"Wataru is good boy."

と断言されてしまい、

「もしかしたらお母さん、僕がいいコだというそんな当たり前のこと、知らないの?」

くらいの態度です。どこまでも強気の渡です。

また来て頂ければうれしいね。

けど、私としては、渡の人を見る目に驚いてしまい、お父様に

「ねぇ・・もしかしたら、息子さんってウソつかないんじゃない?」

って聞いたら、

「えっ。なんでわかるの?そうなんだよ。話してても、そういうことは、ウソついてもいいのに。と思うことでもウソはつかないね。小細工するコではない。」

とおっしゃってました。やはり・・。

正直に生きるっていうは、一番大事だけど、とても大変なことだと思うので、すばらしいですね。

いい方に会えたすばらしい一日でした。ありがとうございました!