自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

福祉サービスの人がきてくれました。

渡は、5月で11歳になり、福祉の担当の人が変わりました。これから、21歳までは、この担当の人が渡の就職、学校生活、自立、余暇の過ごし方などのお手伝いをしてくれます。いままで子供、子供の扱いで、通しておりましたが、18才になれば、渡の親権は国に移行します。なので、いろいろ将来の話などもして、いままでは、渡の楽しみをみつけたり、遊び、勉強などなど、子供らしく楽しくいきてゆけるリクエストや情報を流していただくことが多かったのですが、今回からは、違いました。将来の自立に向けて、そろそろ下準備をしたいような話を私のほうからしていました。うれしいような、悲しいような・・・。いままでのように、渡が楽しめるように、だけでなくて、渡が楽しみながら自分でしたいことを選べるように、自分が、したい仕事につけるように。ということも、少しづつ加味してゆかなければなりません。

あれだけ毎日一生懸命、女の子に声もかけているので、彼女もできるだろうから少しづつ女の子との付き合いかたも教えたいと話していました。

今回のケースワーカー(担当)の人は、本当にいい人でよかったです。私が知りたいと話した情報のすべてに対して、的確にそれ以上の情報をくださいました。

6年程前に渡の担当になった人は、私が英語を話せないので、ゆっくり話してとお願いしてるのに、突然、電話口でご飯かお菓子を食べ始め、普通にしていても聞き取れないのに、口に物をいれられると余計聞き取れません。で、私が、渡を見れないときの渡の居場所の情報をほしかっただけなのだけど、

「あんた、なに甘えてんのよ」くらいの勢いで、

「ここは保育所斡旋所じゃないのよ!」と怒鳴られました。もちろん、クレームをつけようと、友達に相談したら、ご主人が、アメリカ人で、すぐにクレームの手紙を書いてくださいました。

その手紙の効力で、渡の担当がグロリアという女性の方にかわりました。頭の上には、天使の輪が見えるくらい、いい人で、10才までは本当にいい思いをしました。彼女に会うと、いつも、本当に渡の親になれた私は、幸せだというのを感じます。渡をかわいがってくれて、渡のために渡にあったサービスを・・というのが彼女の信念のように動いてくれました。

最後の日、グロリアが、

「今日で最後。今度は新しい担当者がくるから。なるべく日本の文化がわかる人、あなたの状況がわかる人が担当になってくれるように、できる限りのことは、上の人に伝えるから。けど、もしうまくいかなかったらごめんなさいね。私に人事権はないから。けど、そのときは必ず報告してね。できる限りのhelpはするから。」と言ってくれました。帰るときに

「担当ではなくなるけど、いつでも、電話ちょうだいね」といわれたときは、二人で抱き合って泣いてしまいました。これも渡が居なければ、あえなかった人。

渡が、もって来てくれた縁です。ありがたいです。