自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

卒業式

私が役員をやっている日本人学校で、卒業式がありました。

朝8時半に中学と高校の合同卒業式にお手伝いで、出席しました。渡は、喘息で調子がわるく、

頻繁に薬を与えないといけないため、一緒に参加。

式は10時からなのですが、その1時間まえから、準備です。体育館に壇上をつくり、そこにマイクが、つながれます。スピーチの台なども設置。渡は、うろうろしながら、ちらりちらりと着々と準備が進んでいく舞台をみています。

彼は、マイクが大好き。私は、知っているので、

「マイクにはさわっていいの?だめなの?」

と聞くと、

「ダメ」

と自分で言っています。よし、これでマイクには、触らないだろう・・。と安心していた私。

自閉症児にそんな甘さは、通らない。。(何年自閉症児の親やってるんだ。自分で突っ込んでおきました)

自閉は急に止まれない・・(ニキリコンさん、そのとおり!)


マイクがつながれて、スタンドが設置されるやいなや、

マイクのあるところまで走ってゆき、背伸びをして、

後ろ手にし、首をキリンのようにのばして、口をマイクに近づけて

"Ladys and gentlemen.

Thank you for coming today's my show!"

と演説をはじめた!!確かに後ろ手なので、マイクは触っていない。

ヲイヲイ・・卒業式はいつから、渡のショータイムになったんじゃい!

他の先生方は、目はまんまる。

けど子供好きの社会の先生は、

「まだ在校生が入ってきていないから、いいよ、いいよ」

と言ってくださって、渡に

「渡君!一曲歌って!」

というと、にっこり笑って、踊りながら、

「♪~もぉしぃ自信を無くして、くじけそうになったら、

いいことだけいいことだけ思いだせ・・・・

アンパンまんはスキさ~!♪~」

とご機嫌で歌いまくった渡。

渡に

「くじけそうになったら~!!」

って励まされるのもなぁ・・。

せっかくの励ましですが、

私は、あんたがここまで悪さしなければ、

たぶん、そんなにくじけないですむと思うよ。