自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

父から子へ子から孫へとうけつがれた本。

渡はところどころ漢字が読めなかったりする上に、日本語をあまり聞いたことがないので、自閉症独特の一本の音調でよむので、国語の教材は、なるべく私が音読しています。

渡の公文の国語の教材をみていて、驚いたこと。なんと今回の教材は、この本だった。

銀の匙 (岩波文庫)

銀の匙 (岩波文庫)

私は本当におてんばで、いたずらばかりして遊んでばかりいたのですが、中学生の頃、父が本を勧めてくれました。いつも穏やかで怒らない父でした。その父が、

この本は綺麗だよ。

と言って、勧めてくれた。当時は「えっー、こんな古い本?」と思っていたけど、読んでいたら本当に綺麗で、素直で、どんどん引き込まれました。中学生の頃っていうのは、自分は「純粋で正しい」と思っている頃だったので、「そうか.....。大人でもここまで書くんだ」と生意気で多感な時期の私がすごく感動したことを覚えているからです。

銀の匙

は、実は私は、子供はもう大学院に通う年齢になっているのに、いまだに枕元の本棚に置いてある一冊です。何度も何度も多くの本を処分したり、寄付したりしてきましたが、これだけは残っているという本。私が学生の頃って銀の匙の本のことを知っている人はほとんどいなかった。けど、この本が、次の渡の国語の宿題です。あぁ。これを私が渡と読むのか....と思うことに感無量。渡も大きくなったもんだ。

実は渡のほうが素直に受けとめるかもしれないなぁ。とおもいつつ、早く一緒に読みたいなぁと思う私。

オススメの一冊です。