自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

自閉症の渡を連れてのお墓参り

さて、徳島にお墓参りでございます。自閉症の子供を連れていて一番大変なことは冠婚葬祭。我が家はアメリカ住まいということもあり、日本の冠婚葬祭はほぼ出たことがない。今回は、父とお墓参りをしたいと思い帰国。数十年お参りしていない祖母と祖父のお墓です。来年はもう渡も香穂もなかなか自由に日本に戻れないだろうし。けど、渡のご機嫌を保ちながら、いかに墓参りをするか?は大きな課題。私にとっては挑戦でした。お墓だって、とにかく長ーーーく農家をやっている父の家は、お寺の区画のようにきれいに整備してあるわけではありません。

簡単に車を横付けしてお参りできるというものではありません。私が小さい時は「子供が行ったら危ないから」ということで、お墓参りの間は祖母の家で待たされたくらいです。昔、祖母の家で仏壇のお位牌をみたら、なんと一番古くて確認できたのは元禄というのがあったくらい...古い家です。

さて、このような場所に行くのに、アメリカで生まれ育った自閉症の渡がご機嫌で大阪から徳島に到着するのはどうすればいいか?考えたら、思いついた!そうだ水や海が大好きな渡だから、昔のように船でいけばいいんだ!

いろいろ調べていたら、好きっぷという南海電鉄が出しているチケットが徳島までフェリーでなんと2000円。

南海線のどこの駅からでも2000円でした。すごー安い。高野山から徳島までフェリーにのって行っても2000円。渡のことを考えて、とりあえず電車は指定席で、香穂と隣に座れるようにしました。

さて当日の今日。和歌山港まではまったく問題なく到着。船に乗り込むともう驚きの渡。

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中から、こんな風景が見える。

今の時期、船にのって徳島に行く人もいない模様で、ガラガラ。

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渡には最高の船の旅。飽きたら、甲板に行ってもいいし、どこに行ってもいい。2時間ずっと海の上。そりゃー楽しい。

iPhoneで、見せてあげると自分が海の上にいることがわかって、これも興奮。

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笑顔もこんな感じ。

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嬉しすぎて飛ぶ。

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という楽しい船の旅行です。私は、のんびり寝転がったり売店で買い物したり。面白い飴をみつけた。

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父に見せたら

「ああ。これが阿波野まいか。」と知っている模様。へー。南海を使う人しか知らないキャラかも。

のんびり徳島に到着。

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港には、私のいとこと叔母が車で迎えに来てくれていました。いとこは私が小学生の頃に大学に行って、そのまま都会で働いたため、小さい時に会ったきり。けど、会うなり

いやー、ゆみちゃんは、まったく変わらんわー。おじちゃん(私の父)がいなくてもゆみちゃんが一人で来ても、すぐにわかる。

と言われてしまいました。香穂と渡が徳島が初めてということもあり、すぐに丈六寺につれていってもらいました。

丈六寺には血天井というのがあります。これは、1582年9月16日の話。新開実綱は、長宗我部元親から、中富川の戦いの褒賞の相談と言って呼び出されます。長宗我部元親は実綱の密告を疑っていた為とも、実力がありすぎて怖かったとも言われていますが、この宴会の時に刺客を送り込み、新開実綱を殺します。それが、縁側で殺したといわれており、おばたちは、縁側の床の下にも刺客が忍び、上にやりをつき上げたとも教わったそう。

その縁側の板はいくら拭いても血が落ちず、床を外して天井に認め、丈六寺の血天井として現在も残っているというもの。

たしかに、写真ではわかりにくいですが、手の跡とか残ってる

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怖すぎる....

さて、ずっと車を運転してもらったいとこは蘭の栽培をしていて、本日出荷日だったのにもかかわらず、運転していろいろ連れて行ってくれています。渡が自閉症だということは話してあったのですが、なんだか全く気にしない模様でしたが、随分と気を使ってもらって、渡が水が好き、魚が好きだというとすぐに丈六寺の近くの水がきれいで鯉を飼っているところを歩いて探し出してくれて、車に乗せてつれていってくれました。

さて本題のお墓参り。まずは祖母が住んでいた家はすでになくなっています。

実はこの祖母の自宅の庭は高台にあり、そこから広い田んぼが見渡せます。その田んぼには、稲が植えられていて、風が吹くとその大きな田んぼの稲が波打つのです。香穂の名前はここからきました。10月に生まれた香穂。

日本人にとってとっても大事な稲穂がなびく風景を思い出して、人さまに大事にされるよう、人様のお役に立つ稲穂のようになるように。そしてこの庭の風景からみて胸いっぱいに吸った幸せな稲穂の香りのようにみんなを幸せにできるようにと思い、「香穂」と名づけました。1月の今は、田んぼの稲はすでに刈り取られておりましたが、香穂には私の気持ちは伝わった模様です。

さてお墓へ向かいました。歴史が長いだけあって大量のお墓。たしかに山道。

古いものは、どれがどれだかわからないと笑う叔母。

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昔の農家のお墓は決して立派ではありません。

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上のほうにやっと祖父母や親戚のお墓がでてきました。念願のお墓参りです。

おばあちゃん、やっと来たよ。まさか孫がアメリカでひ孫を生むとも思っていなかっただろうし...驚いているだろうな。なんだかすごくほっとしました。

お墓参りが終わって、いとこの家につれていってもらいました。蘭のハウス栽培。

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こんなのが山のようにあった。

いとこの家(叔母の家)でのんびりさせてもらってから、ホテルに落としてもらいました。ホテルでは父と子供たちと食卓を囲み、いろいろな話をして、お酒をのんで、素晴らしい時間を過ごしました。ご飯を食べ終わったあと。ホテルのお土産物屋で、また渡らしいエピソードが生まれたのですが、この話はまた明日。