自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

文章を書くのも話すのも嫌いな自閉症の息子が文章を書くようになってきた

渡の一番の苦手は、文章を書いたり話したりすること。宿題とかででるとまだ少しはやろうとするけど、基本は嫌い。日記をつけるといいよーとか昔からよく言われたけど、ご本人はこれがどうも虚しいらしく、やらされてる感を醸し出して、大嫌い。

そんな渡が最近、文章を進んで書くようになってきた。これは公文をやっている時に、解けない数学の問題がでてきて、ストレスになってきて、うーーと唸りが始めたことが発端。うなって問題が解けるんだったら、私も高校の時に1日うなっていたと思う。

だんだんイライラしている渡に、香穂が

頑張りなよー。できたら、私がディズニーのプリンセスに「渡はすごいんだよ。」って、メールを書いてあげる。

一気にやる気になる渡。実は香穂が大学の時に同じ舞台芸術の女の子が、ディズニーランドのビューティに抜擢されて、お姫様をやっていた。そのことを知っている渡。

マジですか!!!

状態。一気に集中して数学の問題を考え始めた。無事に解ける渡。

その間にお姉ちゃんは、フリーのメールアドレスから、ディズニープリンセスの名前をつかってメルアドを作成。そこから、渡に向かって、メールを書き始めた。舞台芸術で台本などもみていた香穂は、そりゃー返事がうまい。ストーリーボード専攻(物語を一番に映像にして作る学科)なだけあって、イメージがうまい。渡はほおを紅潮させて、大興奮してお姫様からメールがきたことを私にも、私の友達にも、開発リーダーにも自慢しまくっている。みんな知ってるってば...。

そこから毎日、公文をしたらメールを書いていい、とか、片付けしたら書いていいとか、いろいろなルールの取り決めが行われて、一気にお手伝い&勉強モードに入る渡。

書くと必ず返事が返ってくる。幸せそうにしている渡です。

あまりに瞬時に返ってくるので、ちょっとお姉ちゃんが書いてるかも...と疑ってはいる模様。けど、楽しいらしい。日記をつけてもなにもないけど、メールだったら返事くるだけでも楽しいのかも。

けど、必死にプリンセスだと自分で思い込んでメールを書いている渡をみると、成就しないけど、お水の道のお姉ちゃんにお金をつぎ込む同期だったサラリーマンの人を思い出して、渡も男の子だったのねぇ...と思う母。給料が減っていくわけではないので、当分はこれで文章を書く練習をしていただきましょう。なんだか日が経つにつれて、文章も長くなってきているし、これはこれで、伸びが見えている...。

どんどん書いていけば、うまくなるだろうから、

「ラブレターを書くのを手伝います。」とか、アルバイトができるようになるかもね。

まー、幸せなのが一番なので、しばらくはやりとりしててくださいませ。