自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

自閉症の息子の認識力は、女子には有効

渡のスピーチセラピー。(言語療法)スピーチの進度を見るレポート作成の為のテスト。わりと定期的にレポートを作成していただいています。

前々回から、ずっとテストです。今回が3回目で最後のテスト。認識力のテストです。

1枚の写真を見て、これがどういうものか?を説明する。というもの。そりゃーもう、恐ろしくできない。

たとえば、消防士さんの写真を見せられて、この人が何をする人か?を説明する。まぁ、数学のようにぴったりあった答えはありませんが。

消防士の写真をみた渡の回答。

この人はとてもいい人で...。

よしよし!出来ている。心の中で、偉いと思う母。渡の続きは、

すごく優しい人で、子供を自分の家に連れて帰る。

いやー、それ怖い人だろう...。誘拐犯だろう...。

次は泣いてる子供の写真を見て。

アングリーバード(ゲーム)で負けてはだめだ!

いやーー。ゲームに負けたくらいで、こんなに泣かないよ。言語療法士さんが、

「怪我したのかな?痛いのかな?」とかヒントをくれる。完全にあった正解はないのだけど、せめて「大丈夫?」くらいは言って欲しい母。

次の写真が難しかった。綺麗な女性が、カメラをこちらに向けて構えて、撮影している写真。それもドアップ。怖すぎる。この人になんて言うの?というのが問題。

さすがの渡もこれには、無言.....。言語療法士さんが、ヒントをくれる。

これはね。(どういう状況かというと、)そこに窓があるでしょう?その外から、突然女性がカメラを向けて、なにも言わずに渡が写真を取られたのよ!渡は、部屋の中にいるでしょう?突然この人に写真を撮られたら、なんて言うの?

いや、私も

「突然、撮影しないで。」

とか

「ありえない!」

とかが思いついたけど、学校だったら、それも角が立つ言い方だしな....と日本語でも私もわからなかった。けど、渡は、答えがおもいついたらしく、突然、笑顔。やったじゃん!その満遍の笑みの渡の答え。

もっと近くに来て。

吹いた。

たしかにこの写真の女の人は綺麗で渡のタイプの人だけど。嬉しそうに話す渡をみてると、間違いではない気もしてきた。男性としては、正解かも。

言語療法士さんは、ひるむ事なく、

これはね。彼女が、少し横にづれたらどうかな? そうそう、渡、「ちょっと横に動いてくれる?」がいいわね。

だそうだ。そうか...、そういう言い方だと角は立たななぁ。「近くにきて。」も、座布団1枚だけどね。なかなか、そういうことも社会ではないだろうから、やっぱり違うと思う母でした。