自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

ディスレクシア

facebookで知り合いから、すばらしいブログを教えてもらいました。リンクはこちらにあります。

成人ディスレクシアtoraの独り言

本も出されています。本はこちら。

一気に読んで泣けて来た。泣けて来たのは、ディスレクシア*1のことを当事者が自分の思いを込めて表現してくれていること。この勇気と

他の子供に同じ事を体験してもらいたくない。厭な思いをして欲しくない。

という強い思いに感動しました。ディスレクシアも各自にとっては見え方が違いますし、読み方も違うでしょう。

けど、ディスレクシアが発見が遅くなるのは、一番は、親が解らない事ですね。口頭言語の発達に遅れはないし、読み書きできない分、人間の脳は、出来ない部分をカバーするために出来る部分が早く発達する場合があります。このブログを書かれた方は、その典型ではないか?と思います。口頭言語が能力が非常に高い。脳の発達が強く作用している気がします。なので、口頭言語だけ見ていたら、明るく、クラスの人気もので、お友達が大好きということになる子が多い様です。さらに空気を読む力、人の気持ちを読む力が非常に強い人を良く見かけます。

よく気配りのきく子供になるわけで。

なので、親も我が子がディスレクシアなんて...。と信じられない部分が多いでしょう。

このブログのtaruさんと母親の関係もしっかり書かれていて、母親への感情も正直に書かれていて、これは凄いです。

親のことを誰もが見るネットで正直にかける人って少ないと思います。

私は母親ですから、どうしても母の視点からもこの本を見てしまいます。

母親っていうのは、悲しいもので、クラスの他の子供のいう事よりも教師の声を信じます。

クラスのお友達の女の子(女の子のほうが観察している場合が多いので、ここでは女の子と書いてみます。娘のクラスでもクラスのいじめなどの異常はやはり女の子のほうがよく見ていましたので。)の言う事は、余り信じないわけですね。

教師は、30名や40名の生徒を一人で見るわけですから、ディスレクシアという事に対しては、クラスで活躍する明るい友達が多い利発な子供のなまけぐせのようにみてしまいます。そうなると教師は、

「大丈夫ですよ!何も問題ないですが、努力が足りませんね。」

といわれれば、親はそれを信じる。教育の専門家の声だ、だと思ってしまうからですね。しかし、教師はディスレクシアの専門家ではないわけで。その違いを親が理解するのには、時間がかかる。その間も子供が学校でおじょくられる。という悪循環。見事に表現されています。ディスレクシアの成人の方にも会う事がありますが、小さい時に親が気がついてディスレクシアの症状に対して援助をしっかりした母親の人と、しなかった母親の成人期以降の親子関係には違いがあるように見えます。この思春期までもつれ込んだ時の親子関係の成人期は、なかなか対処がやっかいです。

ディスレクシア1884年にドイツのルドルフ・ベルリンによって発見されて報告されたとされています。自閉症は、1943年カナーが発見されたと言われているので、ディレクシアは自閉症よりも早く報告されているということです。報告から130年も経っているのに、サポートがほとんどないというのは、良くないことですね。

大人になってから気がついた場合は、やはり、母親に対して怒りがこみ上げるという感情は子供はあるわけです。

私は自閉症の子供の母親ですが、まだまだ息子に対して気がついていない事が多くあると思います。息子自身もなんらかの怒りはもっているかもしれません。自戒の意味もあり、ここに紹介させてもらいました。いいブログを紹介していただきました。本は注文しました!早く読みたいです。

*1ディスレクシアとは、学習障害の一種で、知的能力及び一般的な理解能力などに特に異常がないにもかかわらず、文字の読み書き学習に著しい困難を抱える障害。詳しくはこちらが解りやすいかと→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%82%A2