自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

普通の米女子大生に戻る娘

舞台の片付けが終わり、観に来て頂いた方達にお礼状を書いていた娘。そのうち1通が私来ました。どうも、赤ちゃんの頃から知っている方だけメールアドレスが解らず転送してほしいと書かれていました。

その中で見つけたのは、

「劇の片付けも終わったので、テスト勉強も思い切りできて、課題にも時間をかけれて、友達とも会話して遊ぶ普通の大学生に戻りました。」

だった。

そうだろうなぁ。いままでは、寮を朝8時に出たら、戻りが真夜中1時。宿題して、シャワーあびて、睡眠時間も極端に少なく、土日も寮におらず....。

「バスケットの選手が同じ寮にいるんだけどさー。なんだか、あまり会わないんだよね。」

と同じ部屋でも解らない様子でした。舞台芸術の厳しい世界です。

舞台が終わってよかったねぇ。と母は思うわけで。舞台があるときは、休み時間もちょっとした隙間の時間も利用して他の教科の勉強をしていたようです。

普通の米大学生でも平均して一日7時間は授業以外で勉強するといいます。けど、遊びだってします。テストが終れれば、派手にどんちゃん騒ぎをしますし。

香穂は、舞台が始まった1月半ばから4月の幕開けまで、今回の舞台の為についやした彼女の時間は444時間だそうです。どれだけ舞台の為に費やしたか?というのも成績やスカラーシップに影響するので、ほぼ全員がつけられるらしい。

割り算すると、平均して舞台だけで一日約7時間費やしています。そこに一般授業の宿題と彼女は専攻を大学卒業後に変更するために、絵の専門の授業もとっていて、その課題もあります。普通の学生の授業外の平均勉強数を足すと一日14時間は授業以外で勉強するわけだ。

授業に5時間でたとしても一日24時間なので、残り時間は5時間。その間に寝てご飯食べて、移動してシャワーあびてということらしい。睡眠時間が3時間とかになるじゃん!と言っていたら、

「そうねぇ、舞台が始まると、そうなるねぇ。」とケロリと言ってのけた。

「まー大学は勉強するところだから、そんなもんじゃないの?」といっていたけど、これで舞台芸術の7割の生徒が落ちたり、専攻を変更したりして、いなくなった理由がわかりました。

娘に言うと、

「けどさー。まー渡に鍛えられてるからさ。眠れないときもあるということは知ってるし。」

ということらしい。そういえば、渡は明け方4時とかにお姉ちゃんの部屋にいって、「ぎゃぁぁぁーー」とか叫んだりして起こしてたっけ...。ちょっとした気をぬいた瞬間の出来事だったのですが。

毎晩、渡が香穂を起こさない事が私の仕事でもありました。

さて、そんなこんなで普通の??女子大生にもどった彼女は、

「なんだか、疲れる。」

毎日らしいです。妙に空き時間ができたので、ペースが狂うのでしょう。それでも結構勉強してると思うんだけど...。

アメリカの大学生、恐るべしでした。