自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

靴ひものくくり方と渡の数学

~お知らせ~

くくりやすい靴ひもの結び方をアップしました。チョウチョ結びというのは、以外に複雑な手の動きをします。この結び方を習得できれば、いろいろなシーンで使うことができますので、どうぞゆっくり練習してみてください。



~ブログです~

渡はあさってから、高校生活が始まります。数学がいままでより難しいクラスで取ることが決定。もちろんそのクラスでも知的障害のある渡ですので、普通のクラスよりは簡単です。

それでも渡には、高いハードルなので、今日はお友達が来てくれて、渡に予習をしてくれました。

お友達は、突然教えることをせず、普通の子供に言うように、ゆっくりと言葉を選びながら、説得するように、

「渡君。君は火曜日から高校生の数学を学校で勉強するんだよ。高校生なんだから、ふざけたり雑音をたてたりするということはしないんだよ。それは子供がすることだ。高校生の君はもう頭がいいんだからね。もっと頭がよくなりたければ、しっかり勉強しよう。」

と説明してくれました。

すると魔法にかかったかのように、いつも揺れながらノイズをたてて説明を聞く渡は、ぴたっとゆれるのをやめ、鉛筆を自分で用意し、説明の紙をじーっと見ています。見ながら、にやけています。数学みて笑ってる訳ですね。(←数学苦手な私は、ちょっと気持ち悪い)

けど、こうなると説明を聞くので、どんどん数学はすすみ、1時間はあっという間にすぎました。さらに時間はたち、第一章は終ってしまいました。この間一度もノイズをたてず、揺れることもなく、席も立たずに、全ての計算を終えました。

どうしても子供扱いしてしまう私と違い、しっかりと大人の扱いをされるとそれに答えようとする渡の態度に驚きました。

知的な障害があってもやはり格好はつけたいし、賢くなりたいという欲求もあります。

そうだよね。君はもう高校生だ。今度から、子供扱いしないできちんと高校生に接する態度を取るようにママもがんばるよ。