自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

うれしかった渡の優しさ

今朝は朝からお友達に会い、情報交換。それが終わったので新幹線で、大阪に向いました。渡は新幹線が大好きで、大喜びです。

今回私たちは、たまりにたまったマイレッジを使っています。ホテルや、飛行機もそれで取っています。というのも、JAL会社更生法で、マイレッジの使い方もかわるだろうし、使えなくなったり、使い方が、煩雑になる前に使ってしまえというのがありました。

問題は帰りの飛行機。

帰りの飛行機は、空き席がなく、なかなか大変で、大阪発で取ったのですが、東京発のほうが私たちの日程上、勝手がいいことが判明。スケジュールを変えようをしましたが、高いペナルティが課されることが判明し、最初に決めた通り、大阪から乗ることに決定。そのために大阪に戻ってきました。


最後の日本の夜です。

香穂と渡は町に繰り出し、買い忘れた漫画やゲームソフトが欲しい模様。

夕方ついた大阪でまたもや、イカ焼きやたこ焼きを食べて、ホテルに荷物を置き、買い物に繰り出しました。

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心斎橋を歩いていると渡がサンリオの店を発見。入りたがります。

最後の夜なので、わがままを聞いてあげることに。サンリオの店は3階だてになっていて、2階、3階を渡はチェックしましたが、ほしいものがなく、渡はすぐに1階に降りてゆきました。

香穂はちょっとサンリオグッツをみていて、私も降りる準備をしようと思ったら、前に階段を降りているお姉ちゃんが、結婚式の引き出物のような大きな紙バックをもって、階段を降りています。ハイヒールで前もきちんと見えずに階段を降りていた彼女。なんと、踊り場から、一段踏み違えて、転がり落ちた。

ものすごい音とともに落ちた彼女。私もまさかおちると思っていたなかったので、固まってしまっていたら、一階でたたたっーと、走る音がして

"Are you all right?"

という大きな声での英語が聞こえてきます。


渡が音を聞いて入り口付近から階段下のところまで走って駆け寄り、こけた人に声をかけています。

散乱したバックの中身と倒れた彼女をみて驚いている渡。かたまってます。どうしていいのかわからない模様。私もあわてて降りて彼女の物を拾おうとしましたが、店員さんがすぐさま拾って助けています。こけた彼女もすぐに立ち上がりました。(こういう時ってあまりおおげさにみんなが声かけすると恥ずかしいのですが、アメリカでは大事なことです。)


渡は落ちたものを拾ったり彼女をささえて、抱き上げるところまではできませんでしたが、心配して駆け寄り、声かけしたところは、自閉症の彼にとっては大きな進歩。

英語で聞かれた彼女は、

「なめている」

と思ったかもしれませんが、私としては、人の痛みを理解できるようになり、助けようと走りよった渡の成長が嬉しく。

最後の日本の夜に渡の成長を目の当たりにして、感動しました。


こけた人もたいした怪我もなく、袋の中も壊れたものもなく、無事だったので、よかったです。


ちょっとうれしいまま心斎橋を闊歩し、

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お店を回って、ホテルに戻りました。

日本のアイスクリームを頂き、全て食べたいものを食べて明日、日本を後にする私たちです。今回も皆様のいろいろな暖かい配慮で、無事に子どもたちをつれてハードなスケジュールをこなし、病気をすることなく、日本旅行を終える事ができそうです。

皆様、本当にありがとうございました。

さて、購入したものをパッキングし、飛行機に乗る準備をします!