自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

アメリカは自閉症の治療を医療保険でカバーできるようになるか?


今、自閉症の親の会等で良く話題になる話は、自閉症のトリートメントが保険でカバーされるかどうか?の問題です。いろいろな州で親や専門家等が、保険でカバーすべきだと言う意見を述べています。

渡の学校のPTAの人たちもこの説明会が先日あり、ほとんどの親が参加しておりました。


特に自閉症の親に負担が重いのは、ABA(Applied Behavior Analysis)療法。( 応用行動分析)

これは、週に30時間~40時間くらい行うと効果が出る子供が多いとまで言われています。

これを行うとなれば、最低でも週700ドル程度はかかるうえに、コンサルテーション代金等々を含めると、月に安く見積もっても3000ドル程度(100円レートで30万円)。個人が

「はい。払いましょう」

といって払える金額ではありません。ABA以外でも自閉症は、言語セラピー、オキペーショナルセラピー、ソーシャルスキルのセラピー等々と、いろいろとお金が必要な障害ではあります。



最近の報道では、ABAのみを述べている訳ではありませんが、ミーズリー州のケースが今日でていました。

ざっとかいつまむと、

ミズーリー州のJay Nixon知事が法案が可決されるまで待つ訳にはいかない、と言って、保険会社に自閉症にかかる医療の金額を義務的に支払うように要求しました。

内容は、

彼は、ミーズリー大学が提携している自閉症のクリニックでの演説で

保険会社が、自閉症の為に効果的な治療を供給すべきである。

と述べています。

彼は、4つの条件が必要だと主張しています。


1.自閉症の診断と治療を保険会社が保険でカバーさせるようにすべき。

2.カバーは、自閉症に特化した治療でなくてはならないし、年間35000ドル以内(100円レートで350万円)の補償額にすべきだ

3.自閉症者・児が医者にかかる回数を制限されてはならない。

4.保険会社の方が、勝手に、治療を止めさせたり診断を拒否することができないこと。



立法の為のセッションは、来年1月に始まります。

というようなものです。

たしかに、我が家も診断を受けるときは、保険が20%ほどカバーしました。

当時、渡は2歳になったばっかりで、普通の子供でもまだ、対してできることもすくないので、調べる部分は、すくなかったです。

検査は、2日間に渡って行われましたが、それでも1000ドル近く(10万円)を払った記憶があります。

3歳や4歳で調べるとなると、もっといろいろなことを調べるので、一気にこれが、20万に上がったりします。

これでもたくさんの親が診断を受けたいと、自閉症、PDD,ADHD,LDの診断を得るために、大量のウェイティングリストがあってもクリニック予約をとるのは、診断をうければ、子供に合ったサービスや教育、セラピー等がうけれるからだと思います。

ところが、セラピーや、その子供に合った教育が受けれない社会構造だと、誰もそれだけの金額をはらって診断を受けようとは、しないでしょう。

増え続ける自閉症に保険会社がどう対応するのか?は今後の大きな課題だと思われます。