自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

恋する渡

小児歯医者に行ってきました。

ここの歯医者さんは、看護婦さんが、美人で優しい人が多いです。自閉にも慣れてる人が多い。

先生ももちろん、自閉になれています。すごいのは、ほかの子供さんが先生をみつけると、先生~!と言って子供たちが先生に抱きつきに行きます。

自分の子供の頃を思いうかべても、これはありえないです。やはり歯医者さんは、怖いところで、先生に抱きつくっていうのは、考えたこともなかったです。今日は検診だけなので、渡は、レントゲンをとって、歯石を取ります。

待合でトーマスのおもちゃで遊んでいると、看護婦さんが

「渡!」

と名前を呼んでくれました。その看護婦さんが今日一日、渡を責任もって担当してくださることになります。

マスクをして立っていた彼女を見たとたん、渡は腰砕け状態に。マスクをしているので、目しか見えませんが、確かに渡が好きなタイプの目をしています。

あとは、渡はいいなり・・。モテたい、好かれたいという気持ちが動くのか、看護婦さんが言った通りになんでもします。誰よりも言うことを聞く子供に変身してしまいました。

レントゲンが終わって、今度は、歯石を取ることになりました。座ったとたん、私が目を離したすきに看護婦さんに握手をもとめていた渡。

看護婦さんは、すぐに握手をしてくださいました。

さて、歯石とりです。

渡の口にいれるものはすべて看護婦さんが前もって、渡に触らせてくれます。

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これも、水を取る機械ですが、渡は触らせてもらっています。(余談だけど、これだけおおきなマスクをしていて

なぜ彼女が美女だと気がついたのだろう?あとでマスクをとった彼女は、飛びきり綺麗で渡のタイプの人でした。)

安心した渡は、きちんと口をあけて、診てもらっています。けど、どうしてもパイプを伝って、吸引されていく水が気になる渡。

すぐに看護婦さんが、気がついて、写真のように管を渡が見やすいように曲げてくださいました。

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すばらしい!この看護婦さん。

無事に歯石とりが終わって先生に診ていただくと、虫歯は1本もなし。看護婦さんが横についてるので、おもいっきり大きな口をあけて、診察しやすいようにいい子を保っています。

診察がおわると、渡はステッカーと駄菓子屋でくれるようなおもちゃを貰います。ステッカーを見た瞬間、渡がはっとした顔をしたら、看護婦さんが、すかさず、

「渡、心配ないわよ。」

と言って鍵を持ち、ほかの棚の鍵をあけてくださいました。そこには、機関車トーマスのステッカーが山のようにありました。

すごい!!よくご存知。渡はトーマスが大好きで、トーマスのステッカー以外は、興味がありません。

最後にまた握手をしてもらって、歯医者は、さようなら。

家に帰ってきてからも私が

「歯医者」

というと、ぽわーーとした顔になり、ホッペを真っ赤にさせて、

" I want to go the dentist."

と言います。

看護婦さんに一目ぼれの渡でした。