自閉症 渡の宝箱

自閉症の渡が、日々起こす騒動や療育についてとシリコンバレーでの起業、生活を綴っています。

渡のパニックを止める

香穂の歯医者の帰りに図書館に立ち寄りました。渡が行きたがっていたCOUNTY(郡)が運営する図書館が、今日は、お休みでした。予算カットで月曜日に図書館をあけることがむずかしくなり、利用客の多い日曜日にあけることにしたようです。そうなると学生ボランティアも使えるので、経営が楽になるのかもしれません。

閉まっている図書館をみて、渡は、パニックになりそうになりました。いつも歯医者の帰りには。図書館に立ち寄れるからです。いつものスケジュールがかわったのですが、香穂が、すかさず右手をグー、左手をパーにして、

1. 図書館に行かずに帰る(左手のパーにしがら)

2. 私立図書館によって帰る(右手のグーにしながら)

のどちらかを選ぶように、すぐに選択せよと渡にいいます。パニックになる時間を与えないようにです。渡も

「選びなさい。」

と、用件をひとついわれたので、考えるほうに必死になって、パニックになるのをやめて、右手のグーを選んで、香穂にえらくほめられて、ご機嫌。香穂いわく、渡にこの選択をさせる時に、右手と左手は、違うか形のほうが、渡が混乱しないそうです。

市立図書館にいくと、渡は、すぐに車からおりて、図書館へ走ってゆきました。ところかが香穂は、渡とは、反対側の扉からおりたので、

「この位置に車を留めるのは、あぶないかも」

というので、どうしたのか?と聞くと。

「隣の車、後部座席のガラスが割れている。」

というので、

「たまたまわれたまま走っているのかな?」と

のんきなことを言っていました。香穂が

「ちがうよ。だって、破片が下に一杯、落ちている・・。」

「それ、車上荒しじゃん!」

車の位置を図書館前にかえて、図書館の人に駐車場の車のガラスが割れているのを伝えましたが、図書館の人は、私の英語を取り違えて、

「お気の毒だけど、警察に電話してね。うちの電話かしてあげようか?」

といわれました。英語ができないって悲しい・・。

香穂が、

「いえ、母が言っているのは、駐車場に留めてるだれかの車のガラスが割られているので、

早めに持ち主が確認して、警察に知らせるなりしたほうがいいと思う。持ち主はこの図書館で働いている人か、ここに来ている人だと思うので、お伝えしています」

といってくれました。図書館の人は、大慌て。うちの近辺は、わりと治安はいい方なので

「車上荒しなんてはじめてだわ。」

と言いながら、皆で手分けして、持ち主を探していました。やはりこのあたりも気をつけないといけないんですね。